東京五輪を中継する韓国のテレビ局MBCが相次ぐ“失態”で議論を呼んでいる。不適切な資料写真や字幕などを放送し、批判を浴びているのだ。
MBCは7月25日、茨城カシマスタジアムで行われた男子サッカー予選、韓国とルーマニアの試合を生中継した。MBCは試合中、致命的な失態を犯した。前半27分、ルーマニアがオウンゴールをした状況で、不適切な字幕をつけたのだ。
韓国代表のイ・ドンジュンがクロスを上げると、ルーマニアDFのラズバン・マリンのオウンゴールを誘った。韓国に先制点が生まれると、MBCは「“ありがとうマリン”オウンゴール」という字幕をつけ、あまりに不適切だと議論となった。
先立ってMBCは去る7月23日、開会式のウクライナ選手団の入場時、チェルノブイリ原子力発電所の写真を使って議論を招いた。またエルサルバドル選手団の紹介時にはビットコインの写真を使い、ハイチ選手団の紹介時には「大統領の暗殺で政局は霧の中」という字幕をつけた。
開会式の不適切な写真や字幕が議論になると、MBCは7月24日の公式立場を通じて「開会式に国別で入場する選手団を短時間で簡単に紹介する意図で準備した。しかし当事国への配慮や考えが大きく不足していたし、確認過程も不実だった。言い訳の余地がない失敗」と謝罪した。
しかし、その謝罪からわずか一日で、今度はサッカーの試合に不適切な字幕をつけて再び失態を招いた。
MBCの相次ぐ失態について、一部からは今年1月、本社スポーツ局を企画組織中心に再編し、制作は子会社であるMBCプラスに移管したことが問題なのではないかという疑問も提起された。それでもMBCは、オリンピック関連の業務総括は本社で担当していると説明した。
MBCのとある関係者は、「他社とグラフィックスを差別化しようとする過剰な意欲が裏目となった事故で、子会社とは関係ない」とし、「現場記者の原稿を検討・整理する行為の問題」と線を引いた。
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