U-24韓国代表監督が「日本が羨ましい」と明かしたワケ…東京五輪前に“完全体”組めず【一問一答】

「日本が羨ましいと思ったのは初めてだ」

【関連】イ・ガンイン初招集のU-24韓国代表、メンバー28人が発表

U-24韓国代表率いるキム・ハクボム監督は5月24日、今夏の東京五輪に備えた6月の招集メンバー発表時にこうつぶやいた。

キム監督は同日、坡州(パジュ)国家代表トレーニングセンター(NFC)で行われたU-24韓国代表招集メンバー発表記者会見で、イ・ガンイン(バレンシア)やイ・スンウ(ポルティモネンセ)、チョン・ウヨン(フライブルク)ら欧州組含む28人の選手を発表した。イ・ガンインは今回初めてU-24代表に合流した。

(写真提供=韓国サッカー協会)イ・ガンイン

東京五輪前最後となるチェックの機会で、キム監督は当初、A代表率いるパウロ・ベント監督に五輪世代の選手招集の“譲歩”を望んだ。しかし、同期間に2022年カタールW杯アジア2次予選を控えるベント監督は「A代表優先」を訴えた。

結局、これまでA代表に呼ばれてきたイ・ドンジュン(蔚山現代)やイ・ガンインは今回U-24代表に合流したが、五輪世代の中心メンバーであるウォン・ドゥジェ(蔚山現代)やイ・ドンギョン(蔚山現代)、ソン・ミンギュ(浦項スティーラース)らはA代表で選ばれた。

キム監督は「A代表の決定をすべて受け入れることにした。我々の選手を信じる」とし、「(A代表に選ばれた3選手は)コーチ陣と話し合い別途で評価する」と述べた。

(写真提供=韓国サッカー協会)キム・ハクボム監督

新型コロナウイルス感染症の影響で長らく精鋭メンバーを招集できなかったキム監督は、競争の構図を振り出しに戻し、来月の招集トレーニングを通じて最適なメンバーを組む意志を明らかにしていた。

ところが、国内の防疫指針によって予定されていた強化試合の計画が霧散しただけでなく、A代表の日程とも重複し、希望する選手全員を招集できなくなった。特に、A代表とは韓国サッカー協会(KFA)の仲裁を通じて最大限合意を見出そうとしたが、思い通りにはいかなかった。

キム監督は「正直に話すが、(A代表との)仲裁にはすべての人間がかかわった。だが、“A代表優先”という原則が変わることはなかった」とし、「(ベント監督と)文化の違いがあったようだ。欧州は韓国や日本のようにオリンピックを(重要だと)考えていない。こういうのは残念だ」と明かした。

続けて、「私は隣国の日本を羨んだことはない。もっぱら勝利すべき相手とだけ思っていたが、実際のところ今回は羨ましかった。日本は(東京五輪本大会を控え)今回、オーバーエイジ枠含めた完全体でトレーニングし、試合も行う」と付け加えた。

U-24韓国代表は今月31日に済州島(チェジュド)で招集される。そして、6月12日と15日にU-24ガーナ代表と2回の国際親善試合を行う予定だ。

注目のOA枠にも言及「所属クラブと接触しているが…」

以下、キム監督との一問一答。

―今回の招集メンバーについて。

監督として選手に対する欲がなければ資格はない。U-24代表としては、今回のA代表の決定をすべて受け入れることにした。なぜなら、我々の選手を信じているからだ。A代表が今回のW杯アジア2次予選をはじめ、最終予選やW杯本大会でも良い成績を出してくれることを望んでいる。

―イ・ガンインが初めてU-24韓国代表に合流するが。

イ・ガンインは初めてほかの選手と足並みをそろえる。既存選手との調和をはじめ、オリンピックで活かせる長所などを確認する。(今回はMFに分類したが?)サイドなどさまざまなポジションをこなせる選手だ。最適のポジションがどこなのかを見極めなければならない。また、同じポジションの選手との競争力も比較しなければならない。

―もしも2次予選で早期に最終予選進出が確定すれば、A代表に呼ばれた五輪世代の選手がU-24代表に合流することはあるのか。

もう少し考えてみなければならない。ここで言及するには性急だ。

―イ・スンウがU-24代表に合流した。最近はポルトガルであまり活躍できていないが?全北現代移籍を通じて国内に復帰したペク・スンホも同じ状況だ。

今回の招集は(オリンピックを控え)最後だ。オーバーエイジ枠も決めなければならない。すべてを見守る必要がある。イ・スンウやペク・スンホもチェックしようとしているのだ。彼らが海外組だからと言って(選抜に)有利なものはない。

―A代表に選ばれた3人(ウォン・ドゥジェ、イ・ドンギョン、ソン・ミンギュ)もU-24代表最終エントリーの候補だが、どのように評価するのか。

彼らをどう評価して備えるかが本当にカギだ。コーチ陣と議論して決めるつもりだ。ただ、彼らは我々とともにトレーニングをしたり、試合にも出場したりした選手だ。十分によく把握できるのではないだろうか。

―オーバーエイジ枠候補に11人を言及した。オリンピックは派遣義務がないので所属クラブに拒否されることもあるが、交渉は上手く行っているのか。

候補11人の所属クラブすべてと接触している。だが、(招集できる)確率は私にもわからない。欧州クラブが反対すれば招集は難しい。選手の意志が非常に重要だと思う。しかし、意志があってもクラブが強く反対すれば困難がある。ひとまずAを最優先に考え、ダメならBを選択する、という案は描いている。

―ソン・フンミン、ファン・ウィジョはオリンピックに対する意志があるのか。

意志は皆あるだろう。ただ、欧州クラブは選手そのものを財産のように考えているため、オリンピック出場を確言しにくい。選手たち本人の意思は皆あると聞いている。

―A代表と招集メンバーを調整する過程で(韓国サッカー協会の)イ・ヨンス副会長、キム・パンゴン委員長とミーティングを行ったと聞いている。協会は仲裁の役割をしっかり果たしたのか。

正直に話すが、(A代表との)仲裁にはすべての人間がかかわった。だが、“A代表優先”という原則が変わることはなかった。(ベント監督と)文化の違いがあったようだ。欧州は韓国や日本のようにオリンピックを(重要だと)考えていない。こういうのは残念だ。

私は隣国の日本を羨んだことはない。もっぱら勝利すべき相手とだけ思っていたが、実際のところ今回は羨ましかった。日本は(東京五輪本大会を控え)今回、オーバーエイジ枠含めた完全体でトレーニングし、試合も行う。

―交渉過程でオリンピックについてどのようにアピールしたのか。

韓国でオリンピックはワールドカップの次に重要と考えられている。五輪代表チームに対する認識の構造は、いま私の前にいる記者の方々と同じだ。そういうことをアピールした。

―本大会前にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場する選手もいるが。

やはり我々が解決しなければならない部分だ。最終エントリーは18人だ。オーバーエイジ枠3人、ゴールキーパー2人を除けば13人を選ぶことになる。確定メンバーが出たら多くのサポートを受けなければならない。ひとまず誰が入るか保証することはできない。もう少し明確になったら、(ACL出場クラブと)相談する計画だ。

―日本現地調査が難しい状況だが。

現地調査は難しいだろう。ただ、そこで活動している選手もいるし、私も日本での経験がある。競技場や芝生の状態などを多様なルートで確認している。

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