韓国代表MFイ・ガンイン(20、バレンシア)の姿は東京五輪で見られるのだろうか。
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2001年生まれのイ・ガンインは、今後の韓国サッカー界を10年以上担うとされる才能の持ち主だ。2019年にはU-20W杯で韓国を準優勝に導く活躍を披露し、大会最優秀選手に与えられるゴールデンボールも受賞した。
今シーズンはバレンシアで完璧な主力ではないとはいえ、23試合(うち先発14試合)に出場して4アシストを記録。トップチームの舞台でも通用することを証明した。
A代表でもすでにデビューを飾っており、国際Aマッチ6試合に出場するなど、パウロ・ベント監督から継続的に出場機会を得ている。
そんなイ・ガンインの視線は東京五輪に向けられた。
今回のオリンピックには1997年生まれまで出場できるが、彼はなんと4歳も年下だ。しかも、実力は年上の選手と比べても全く劣らない。ラ・リーガでもテクニックと創造性を誇示できていただけに、24歳以下の選手が出場するオリンピックでも十分通じるというのが、サッカー界関係者の主な意見だ。
カギは、U-24韓国代表率いるキム・ハクボム監督の選択だ。
可能性はある。というのも、キム監督はイ・ガンインのような“天才型”の選手を好む傾向にあるからだ。
実際、キム監督はこれまでU-24代表にイ・ガンインを合流させようと何度も努力を傾けてきた。結局は実現できなかったものの、その後も絶えず関心を持って見守っていた。ときには、スペインを直接訪問して合流を呼び掛けたこともあった。
国内Kリーグで活躍する選手も当然競争力があるとはいえ、イ・ガンインは自身が中心に据えられれば、圧巻のパフォーマンスでチーム全体の技量を引き上げるポテンシャルを備えている。それだけに、キム監督から招集を受ける確率は高いと言える。
イ・ガンインが所属するバレンシアは今月で今シーズンの日程が終了するため、来月のU-24代表合流にも問題はない。
まだキム監督の指導を受けたことがないため先発は負担が伴うものの、それで言えばオーバーエイジ枠も同じ状況だ。イ・ガンインほどの選手であれば、短期間のトレーニングでキム監督の望むプレーを見せられるだろう。
ただ、イ・ガンインが主戦場とするセカンドトップや攻撃的MFのポジションに選手が多い点で、キム監督は頭を悩ませている。
A代表にも選ばれたMFイ・ドンギョン(23、蔚山現代)をはじめ、MFキム・ジンギュ(24)、FWチョン・セジン(21、金泉尚武)、MFイ・スンモ(23、浦項スティーラース)など、既存のU-24代表主力が同様の役割をこなすことができる。
さらには、OA枠候補の1人であるMFクォン・チャンフン(26、フライブルク)も、イ・ガンインとポジションが被っている。
U-24韓国代表は、6月のトレーニングに招集する選手26人を5月24日に発表する予定だ。
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