「この世のどこに簡単なことがある?もっと切実にならなければ」
U-24韓国代表で攻守の中核を担う元アビスパ福岡MFウォン・ドゥジェ(23)、MFイ・ドンギョン(23)、FWイ・ドンジュン(24)ら蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)の3選手が、来る東京五輪に向けて夢を具体化させた。
世界最多となる9大会連続(通算11位大会出場)でオリンピック本大会に臨む韓国は、4月21日に行われた組み合わせ抽選会でホンジュラス、ルーマニア、ニュージーランドと同じグループBに入った。
この結果に周囲からは「ベストな組」「最高な組」との評価も挙がったが、チームを率いるキム・ハクボム監督は「我々より弱いチームはいない」と、小さな油断も許さないことを明かしていた。
監督の確固たる意志に選手も続いた。
組み合わせ抽選会翌日の22日、蔚山現代のクラブハウスで本紙『スポーツソウル』のインタビューに応じたウォン・ドゥジェは、「組み合わせが上手く行ったと周りから言われているが、どのチームと対戦するかに大きな意味はないと思う。オリンピックは弱いチームが出る舞台ではない」とし、「どのチームと対戦しても自分たち次第だ」と述べた。
続けて、「むしろこういうときこそ、オリンピックよりも所属チームに集中しながら体作りをすることが重要だ。組み合わせ抽選会の結果を聞いてからも、今はただ次の(Kリーグ1第12節の)仁川ユナイテッド戦だけを考えている」と強調した。
イ・ドンギョンも「グループBに属するほかの国は、いずれも各地域で熾烈な予選を勝ち上がってきたチームだ。油断せず、チームが一丸となってよく準備しなければならない」とし、「組み合わせ抽選会の結果が出ると、オリンピックが近づいていることを実感する」と語った。
イ・ドンジュンは「“相対的に楽な組み合わせだ”という話は気にも留めていない。どの国も予選を突破してきた強豪だ」とし、「ピッチ上で起こる変数を考慮しながら、落ち着きながらも熾烈に準備する」と語気を強めた。
もちろん、オリンピック最終メンバーはまだ確定していない。キム監督は本大会直前の6月に強化試合を行い、その後東京行きの飛行機に乗る選手18人を決める予定だ。
ただ、ウォン・ドゥジェら蔚山現代3選手が選ばれる可能性は高い。
ウォン・ドゥジェは昨年のU-23アジア選手権で中盤の核として活躍。韓国の優勝に貢献しただけでなく、大会最優秀選手(MVP)にも選ばれた。守備的MF以外にセンターバックもこなせることから、マルチロールな選手として本大会でも活用価値が高い。
イ・ドンジュン、イ・ドンギョンの2人も、U-23アジア選手権当時は勝負所で重要なゴールを決め、フィニッシャーとしての能力を存分に披露した。
彼ら3人はU-24代表での活躍を土台に、A代表への仲間入りも果たした。
イ・ドンジュンは「18人という限られた名簿に入りたい。所属チームでの練習と試合で全力を尽くし、技量を磨きたい」と述べ、イ・ドンギョンは「(新型コロナウイルス感染症の影響で)1年遅れで開催される大会なだけに、さらに切実になって準備したい」と決意を語った。
また、ウォン・ドゥジェはオリンピック出場選手にとって別の話題となった“ワクチン接種”について、「副作用の心配はない。同僚のためなら受けなければならないと考えている」と述べた。
U-24韓国代表は7月22日にカシマスタジアムでニュージーランドと初戦を戦った後、25日に同会場でルーマニア、28日に横浜国際総合競技場でホンジュラスを対戦する。
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