かつてロサンゼルス・ドジャースなどで活躍し、オリックス・バファローズにも在籍した元プロ野球選手のパク・チャンホ(47)が、“プロゴルファー”として第2の人生を準備している。
【関連】パク・チャンホだけじゃない!元アスリートが韓国バラエティを席巻するワケ
韓国プロゴルフ協会(KPGA)は4月19日、「パク・チャンホが来る29日から群山(クンサン)CCで行われる韓国男子ツアーの“郡山CCオープン”(賞金総額5億ウォン=約5000万円)に招待選手資格として出場する」と発表した。
推薦枠で韓国男子ツアーに出場するには、国家代表常備軍以上の経歴を積んでいるか、韓国ゴルフ協会(KGA)主管の全国規模大会で5位以内の入賞経歴があるか、公認ハンディキャップ3以下かのいずれか1つを満たさなければならない。
今回、パク・チャンホは公認ハンディキャップ3以下の資格によって、推薦を受けることとなった。
公認ハンディキャップは、全世界のゴルフルールを統括するR&Aと全米ゴルフ協会(USGA)が共同でワールドハンディキャップシステム(WHS)を管掌している。韓国ではKGAがハンディキャップ認証を行っている。
KGAのオ・チョルギュ事務処長は「公認ハンディキャップ3であれば、レクリエーションゴルファー(純粋なアマチュア)の中では良い方と思っていい」とし、「コースレーティングによってハンディキャップの算定基準が少しずつ変わるが、簡単に言えばどのコースでも3打程度上乗せするレベルと考えれば良い」と説明した。
コースによって平均ストロークが「75」「73.1」「74.2」などと区分されるため、平均75打(18ホール72打基準)と単純化できないというのがオ事務処長の説明だ。
参考に、国家代表選手はハンディキャップ0から1の間であり、ツアー上位レベルの選手はプラスハンディキャップだ。プラスハンディキャップの数が大きいほど、実際のコースでアンダーパーを記録する確率が高いと理解すれば良い。
プロテスト通過を狙うパク・チャンホとしては、公認ハンディキャップを最低でも1以下に下げることで、安定したプレーが可能となりそうだ。
韓国男子ツアー側としては、パク・チャンホの「群山CCオープン」出場は非常に喜ばしいことだろう。というのも、韓国男子ツアーの人気は韓国女子ツアーの半分以下と言われるほど、国内での関心が低いからだ。
そのため、韓国男子ツアーには注目を集める“イシュー・メーカー”が必要と言われてきたが、大衆的認知度の高いパク・チャンホの出場は、それ自体でゴルフファンの関心を引き寄せる大きな要素となる。KPGAが招待選手としてのパク・チャンホ出場を異例に告知したのもこの脈絡からだ。
KGAも「一般の方は公認ハンディキャップをよく知らないと思う。この機会にハンディキャップに対するアマチュアゴルファーの関心が高まれば、それだけで良いことだ」と歓迎した。
パク・チャンホは去る2018年、韓国男子ツアー「セレブリティプロアム」に有名人資格で出場し、キム・ヨンウン(22)らと同じ組で優勝した経験がある。当時、開幕前に行われた長打対決イベントでは331ヤードを飛ばしたこともあった。
実際にパク・チャンホとラウンドを回った野球関係者は、「(パク・チャンホが)ドライバーティーショットをするとボールが視野から消える。スイングスピードが速く飛距離も凄まじく、一度ボールが飛んだらなかなか落ちない」と感嘆していた。
また、群山CCがスリクソンツアー(2部)の第1戦、第2戦が行われた会場である点も目を引く。
パク・チャンホは3月に行われたスリクソンツアー第1戦で通算10オーバーの「81」で121位をマークすると、第2戦の予選でも通算4オーバーの「75」で84位タイとし、本選進出に失敗していた。
それだけに、招待選手として出場する今回の「群山CCオープン」でカットライン通過を果たすとなれば、韓国男子ツアーにさらに大きな注目が集まると言っても過言ではない。
前へ
次へ