過去に大邱(テグ)FCに所属したベテラン選手から暴行やセクハラ行為を受けたという主張が提起され、クラブが直ちに謝罪する事態が起きた。
4月6日、国民請願の掲示板には「被害者である弟に対するセクハラと暴力の事実を黙認した大邱FCと加害選手の正当な処罰を望む」というタイトルの請願文が掲載された。
国民請願とは韓国大統領府の公式ホームページに投稿できるサービスのことで、30日間で賛同者が20万人を超えた請願に対しては、政府関係者が正式な回答を示すことになっている。
請願者は被害者が弟であることを明かし、次のように綴った。
「(被害者である弟は)3年前、サッカー選手として活動し、クラブに所属していたベテランのA氏から持続的にいじめ、暴力、セクハラを受けた」
「弟は昼夜を問わず続いたいじめにより、クラブ内で正常に運動をすることが難しくなり、幼い頃から切実に夢見てきたプロ選手をやめることになった」
「現在、加害者は同じ地域出身のクラブ首脳部が晋州(チンジュ)で運営するサッカークラブで監督をしながら学生を指導し、優秀指導者賞も受賞して正常に過ごしているというのだから、腹が立って呆れる」
請願者は弟に加えられた暴力を暴露するとともに、具体的な証拠があることも述べた。
請願者は「外出や外泊もできないように脅迫したり、途中で帰ってくるように圧迫したりし、外出・外泊から帰ってくる際にはメールやメッセンジャーで“拷問を受けよう”とも言っていた」とし、「加害者はガラスを割ってすねを傷つけ、拳で殴り倒し、足で踏みつけた。また、弟の体を卑下し、性器を触ったり叩いたりして性的羞恥心を与えた」と伝えた。
そして、大邱FCがこの事実を知っていながらも正当な懲戒を下さなかったことなど、クラブの不適切な対応を指摘した。
この請願文が掲載された直後、大邱FCは公式SNSなどを通じて立場を明らかにした。
大邱FCは「国民請願に掲載された前所属選手間の不祥事で再びファンの皆様にご心配をおかけし、心から申し訳なく思う」とし、「今回の件を重大に認知し、早いうちに事実関係の究明に最善を尽くす計画だ。今回の出来事を機に、選手の管理やファンとのコミュニケーションにより力を入れることを約束したい」と謝罪した。
なお、現在の大邱FCには日本人MF西翼(30)や元ガンバ大阪の元韓国代表FWイ・グノ(35)、元松本山雅FCのブラジル人MFセルジーニョ(30)、元大分トリニータの韓国人GKムン・キョンゴン(26)らが所属している。
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