ペク・スンホの韓国復帰騒動に新展開?水原三星CEOが「4億ウォン+謝罪動画」での和解を提案か

2021年04月05日 サッカー #Kリーグ

韓国代表MFペク・スンホ(24、全北現代モータース)を相手に訴訟を予告していた水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスが、裏で和解を図ろうとしていたことが明らかになった。

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韓国プロサッカーの複数関係者によると、水原三星のイ・ジュン代表取締役はペク・スンホ側に直接連絡し、円満解決しようと合意的な提案をしたという。ペク・スンホ側だけでなく、全北現代の幹部にも同様の脈絡の提案をしたようだ。

また、イ・ジュン代表取締役は合意金を4億ウォン(日本円=約4000万円)とし、ペク・スンホに水原三星とファンに謝罪するメッセージを込めた映像の撮影まで要求したという主張も出ている。

とある関係者は「初めは14億ウォン(約1億4000万円)を言及して“法廷で会おう”と言ったが、提案した和解金は4億ウォンだった。10億ウォンがどこに行ったのかはわからない。前後が違うのか、それともクラブの立場を明らかにする広報担当者と代表取締役の間で意見が一致していないのかわからない。また、すでに謝罪もしており、イメージも壊れるだけ壊れた選手の謝罪映像を送ってほしいという意図も疑わしい」とし、水原三星の提案が荒唐無稽だと伝えた。

(写真提供=全北現代)ペク・スンホ

二転三転する水原三星側の主張

バルセロナ下部組織出身のペク・スンホは渡西前、当初ユース入団が予定されていた水原三星から、留学支援金として計3億ウォン(約3000万円)を受け取っていた。また、国内復帰時には無条件で水原三星に加入するという内容の合意書も結んでいた。

しかし今回、ペク・スンホが全北現代と先に交渉を行ったことで、水原三星が憤りを見せていた。

水原三星は去る3月29日、ペク・スンホ側とのミーティングで14億2000万ウォン(約1億4200万円)という巨額の違約金を要求した。これは過去の支援金3億ウォンに、法定利子や全北現代が前所属のダルムシュタットに渡したとされる移籍金80万ユーロ(約1億410万円)を足した金額だ。

水原三星は「これぐらいの金額をもらってこそ、ペク・スンホを自由に釈放して他チームへの移籍を許す」という立場を崩さなかった。しかし、ペク・スンホ側は巨額の違約金に納得せず、結局交渉は決裂した。その後、ペク・スンホの全北現代加入が正式に発表された。

ペク・スンホの全北現代加入後、水原三星はペク・スンホ側に「法廷で会おう」という旨のメッセージを伝えた。水原三星の関係者は複数メディアを通じて「訴訟を起こす予定だ」とし、強硬姿勢を取っていることを明確にした。

これに対し水原三星の関係者は4月4日、本紙『スポーツソウル』との電話取材で「(代表取締役が)ペク・スンホ側、全北現代側に何度か電話したと聞いている」とし、イ・ジュン代表取締役が連絡をした事実は認めた。

ただ、「合意の試みではない。訴訟に先立って基本的な立場を伝えた程度だ。具体的な話が交わされたわけではない」と線を引いた。

ところが、この関係者は同日中の2度目の電話取材で「4億ウォンという金額は全北現代の提案から始まった」と主張すると、しばらく経って「調べてみたら全北現代が提案したものではないようだ」と覆した。

本紙は正確な事実関係の確認のため、イ・ジュン代表取締役との通話を要請したが、個人的な事情で難しいと断られた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)4月3日に行われた水原三星(青)対全北現代(緑)

議論が巻き起こってから沈黙を貫いていたペク・スンホ側は、4月2日の立場表明を通じ、これまで水原三星が主張していた内容と実際の事実関係が異なる点を説明した。

今年2月、水原三星の関係者は一部メディアを通じて「水原三星はペク・スンホ側の連絡を先に待った。優先交渉権を無視したまま全北現代と契約交渉を進めるとは夢にも思わなかった。裏切られた気持ちだ」と主張していた。

だが、ペク・スンホ側は電話やメッセンジャー、メールなどあらゆる手段で何度も連絡を取るも返事がなかったと主張。この両者の食い違いが議論のポイントとなっている。

さらには、合意の試みをめぐっても水原三星と全北現代の主張が食い違っている。

水原三星とペク・スンホ、そして全北現代による三者の葛藤の様相が新たな局面に突入している。

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