「感動だよ、フロント!」
現在FCソウルの公式ユーチューブやSNSには、このような書き込みがたびたび掲載され、フロントも笑顔が絶えないようだ。
FCソウルは、親企業GSグループの代表的な“広報通”とされるヨ・ウンジュ社長が代表取締役に就任したあと、サッカーのみならずファンを楽しませるマーケティングでも支持を得ている。
昨年起こしてしまった“マネキン事件”の暗い影を投げ捨て、Kリーグを代表するクラブとして一流のマーケティングで名門再建の礎を築いている。
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FCソウルは3月7日、水原FCとのKリーグ第2節ホーム開幕戦で、「FCソウルのファンパークで春をプレゼントします」というメッセージとともに、先着100名に花の植木鉢をプレゼントした。このイベントは、昨年暗いシーズンを送ったにもかかわらず、見放さないでクラブを支持してくれたサポーターの心を癒すという意味から始まったという。
また17日には、第5節の光州(クァンジュ)FC戦で、FCソウル通算300試合を達成したパク・チュヨンと、100試合を記録したキ・ソンヨンを祝い、「ダブル・リビング・レジェンド」のスペシャルチケットを発売し、注目を集めた。上品な材質とゴールドで高級感を付与したスペシャルチケットは、斬新で所蔵価値を感じさせた。
ファンの注目を集めるのに力を入れたのは、新シーズンの開幕に合わせて発表したクラブソングのリメイクシリーズだ。FCソウルを代表するアンセム『進軍歌』(原題)をピアノバージョンやヒップホップバージョン、オーケストラバージョンなどの形で公開。特に、前述した光州FC戦では、オーケストラバージョンがホームスタジアムであるソウルワールドカップ競技場に鳴り響き、「韓国サッカーの聖地」と呼ばれるスタジアムの雰囲気との絶妙な調和が壮大さを何倍にも高めた。
YouTubeにアップロードされたオーケストラバージョンについて、とあるFCソウルサポーターは、「聞いていて鳥肌が立った。これまで出た中でベスト」と褒め称えている。
また別のサポーターは、「リーグやFAカップ、ACLなど重要な大会の決勝戦では、オーケストラの生演奏で選手たちが入場すればいいと思う」とアイデアを出したりもした。
このような努力のおかげでFCソウルは今シーズン、ホームゲームが開催されるたびにプレミアムシートが即完するなど、再び集客を成功させているようだ。
FCソウルのピッチ内外に温かい春が訪れている。
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