新型コロナウイルス感染症による観客入場の制限や無観客開催がみられるなか、韓国Kリーグでは各クラブのシーズンチケット事情に変化が生まれているようだ。
Kリーグを主管する韓国プロサッカー連盟は2月16日、ソウルのサッカー会館で行われたブリーフィングを通じて、2021シーズンのクラブ別メンバーシップ、年間会員チケットの政策について紹介した。
昨年と比べて減少傾向にあるとはいえ、新型コロナの余波が依然として社会に蔓延している。そんななか、Kリーグは来る2021シーズンの開幕を有観客で迎える計画を立てている。
現在、韓国の“社会的な距離置き”段階は首都圏で第2段階、非首都圏で第1.5段階だ。政府の指針では、第2段階でプロスポーツの観客入場が競技場収容人数の10%、第1.5段階で30%まで可能となる。このため、各クラブは全試合消化を目標にシーズンチケットを運営しているという。
韓国プロサッカー連盟のイ・ジョングォン広報チーム長は「新型コロナの影響で無観客開催や制限入場が行われている状況で、社会的な距離置きによって急に競技場に出入りできなくなることもあるし、自身の区域に座れない変数と制約もある」とし、「メンバーシップやチケットブックを活用するなど、既存のシーズンチケットと異なる方式が出ている」と説明した。
メンバーシップ制度を運用するのは、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースと仁川(インチョン)ユナイテッド、済州(チェジュ)ユナイテッドの3クラブだ。
メンバーシップは一種の会員制度だ。一定金額を支払ってメンバーシップに加入すると、各種特典を予め受け取ることができ、前もって予約して試合を観戦できる。なかでも、全北現代では支払う年会費の額によって5つの等級に分けられ、等級ごとに前売りチケットの数量が変わる。仁川はシーズンチケットを販売せず、メンバーシップと前売りチケットブックも同時に運営する。
チケットブックを利用するクラブもある。チケットブックは従来のカード形態と異なり、紙のチケットを用いるもので、知人と分チケットを分け合い観戦することができる。
光州(クァンジュ)FCは計25回、ホームゲームを観戦できるチケットブックを製作した。ほかにも、ソウルイーランドFCは10枚で1セットの前売りチケットを販売。浦項スティーラースもやはり、定価対比30%割引された前売り券10枚1セットを販売している。
それ以外では、安山(アンサン)グリナースや富川(プチョン)FC 1995がカード型シーズンチケットを2021シーズンも継続。大邱(テグ)FC、水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングス、FCソウルは、当日入場チケットのみを販売することにしている。
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