ラストマッチを終えた元韓国代表FWイ・ドングッ(41、全北現代モータース)が心境を明かした。
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イ・ドングッは11月1日、ホームの全州ワールドカップ競技場で行われたKリーグ1(1部)最終節の大邱FC戦で先発フル出場。ゴールやアシストこそ記録できなかったが、献身的な活躍で2-0の勝利に導き、チームの史上初4連覇達成に貢献した。
試合後に行われた感動的な引退式を終えたイ・ドングッは、「引退した日に優勝を達成した。思い描いたハッピーエンドだ。うれしい」と涙を流した。
以下、イ・ドングッとの一問一答。
◇
―試合を終えた感想は。
引退した日に優勝を達成した。思い描いたハッピーエンドだ。うれしい。
―自身が着用する背番号20番の永久欠番は今日初めて知ったのか。
今日知ることになった。今まで聞いてこなかった。多くの方々が私のユニホームを着て歩いていたことに感動した。
永久欠番を聞いたときは感激した。他の選手が20番を付けられないということ、(この背番号が)愛されてきたことを思い出し、感激した。思わずグッときた。
―先発メンバー入り、フル出場は予想していたのか。
ジョゼ・モライス監督に感謝を伝えたい。ゴールを決めるなど最後まで活躍を見せたかった。それでも、優勝トロフィーを獲得できたことに意味を置きたい。
―前半にボレーシュートの機会があった。
自分が好きなシュートだ。チャンスが継続してくると考えた。最初に来たチャンスは惜しかった。
―U-23韓国代表FWチョ・ギュソンが2ゴールを決めた。
全北現代に来て多くのことを学び、吸収している選手だ。自身のポテンシャルを見せつけた。これから十分期待できる選手だ。誠実で、発展の可能性が無限だ。今後も見守るべきだろう。
―最後は足を引きずっている様子だった。もうケガをしてもかまわないはずだ。今すぐやりたいことは。
今日出せる力をすべて注ぎ込んだ。これ以上、こうした機会はないと考えた。精神が身体を支配した。引退式の間、ずっとけいれんがあった。全体的に大変だったが、皆さんが私を見守っていたから痛いそぶりを見せなかった。今後はけいれんが起きない仕事をしたい。
―多くの観客が入場した。
ファンの力が偉大であることを実感した。今年は新型コロナウイルス感染症もあったから、特にそう思った。全北現代に来て、ファンとともに歴史を築いた。選手たちだけで成し遂げたことではない。十分に自負心を持っても良いという言葉を伝えたい。
―入団当時と現在を比べ、全北現代はどんなチームになったか。
2008年までの全北現代は優勝を望めないチームだった。連敗してもそれほど大きな意味を感じないチームだった。だが、2009年に優勝トロフィーを掲げてから、常に優勝を目指すチームになった。連敗しないチームだ。ホームでは相手をそのまま帰さないチームになった。今日もそうだが、優勝を経験している選手が多い。これからがより期待できるチームだ。
―クラブオーナーである現代(ヒュンダイ)自動車グループのチョン・ウィソン会長もスタジアムを訪れ、プレゼントをくださった。
会長がいなければ全北現代もなかったはずだ。私が瞬間的に副会長と言った(チョン・ウィソン会長は今年10月まで副会長職)。知ってはいたが、自分が夢中だった。理解してくださるだろう。「これから頻繁に連絡を取り合いましょう」と言ってくれた。連絡を待ちたい。車のプレゼントよりもその言葉が大きく響いた。選手の引退にわざわざ駆け付けてくれた。一生忘れられない華やかな引退式だった。
―スタンディングオベーションを受けた。
入場時、自分の携帯音の着信音が会場に流れて胸がジーンとした。前半20分にも泣きそうになった。席に座らず、ユニホームを持って振る方も多かった。本当に胸が熱くなった。感動した。
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