国際Aマッチ期間に休息を取ったイ・ガンイン(19、バレンシア)が再始動する。
イ・ガンインは10月18日(日本時間)に行われる、スペインラ・リーガ第6節のビジャレアルとのアウェー戦に向けて準備をしている。イ・ガンインは今季、先発と途中出場でリーグ戦5試合に出場しており、大きな異変がない限りビジャレアル戦でも出場機会を得ると思われる。
ビジャレアルは現在、2勝1敗2分の勝点8で4位と好調を維持しており、 2勝2敗1分勝点7で8位に留まっている今のバレンシアにとっては、やや荷が重い相手だろう。
またこの試合は、因縁のある選手たちが所属するチーム同士でもある。サポーター最大の関心事はなんといっても、今季からビジャレアルに所属するダニ・パレホ(31)との対決である。パレホは昨シーズンまでバレンシアのキャプテンマークをつけており、チームのアイコンとして10番を背負っていた選手だ。オーナーの方針で急にビジャレアルへと放出され、バレンシアサポーターに大きな衝撃を与えた。
一方でパレホは、マンチェスター・シティへと去った有望株のフェラン・トーレスへの“いじめ火付け役”として名指しされた選手でもある。トーレスはマンチェスター・シティ移籍後、パレホをはじめとする数人の選手が、トーレス自身やイ・ガンインなど、ユースから昇格した若手に声を掛けず無視するといった方法でいじめを主導していたと打ち明けた。
イ・ガンインの立場からすると、これまで頼りにしていたベテランと対決しなければならない。パレホはセントラルミッドフィルダーなので、2列目から攻撃陣を率いるイ・ガンインと頻繁にマッチアップすると思われる。
また、ビジャレアルにはイ・ガンインと比較される日本の至宝、久保建英(19)も所属している。久保の保有権はレアル・マドリードにあるが、経験を積むため昨季のマヨルカに続き今季はビジャレアルにレンタル移籍している。久保もイ・ガンインと同様に、2001年生まれでポジションはFWと共通点が多いためよく比較対象となる。直接言及したことはないが、お互いに刺激を受け、成長している関係でもある。
だが、2人は現在異なる状況に置かれている。イ・ガンインは今季5試合のうち3試合に先発出場しており、総出場時間は226分だ。昨シーズンに比べて出場機会は増えた。
一方、久保は今季まだ先発した試合はゼロで、途中交代のみで5試合に出場した。総出場時間はわずか54分に過ぎず、交代要員としての扱いから抜け出せていない。ビジャレアル監督のウナイ・エメリとの確執も噂されており、あまり芳しくない状況といえる。
イ・ガンインは10月4日のレアル・ベティス戦以降、10日以上のオフを取ってコンディションを整えている。チームメイトたちが国際Aマッチ出場のため代表チームに選出されるなか、イ・ガンインは所属チームで汗を流して調整を行った。万全のコンディションでビジャレアル戦に臨むことを期待されている。
一方の久保は日本代表としてカメルーン、コートジボワールとの2連戦に出場したが、得点やアシストといった目に見える結果は残せなかった。
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