事実上の“Kリーグオールスターチーム”と、ステップアップを狙う有望株によるスペシャルマッチが迫ってきた。2度と観られないかもしれないこの対決に、韓国国内では大きな関心が寄せられている。
サッカー韓国代表パウロ・ベント監督率いるA代表と、キム・ハクボム監督率いるU-23オリンピック代表は本日10月9日、高揚(コヤン)総合運動場でイベントマッチを繰り広げる。
新型コロナウイルスの影響により、国際Aマッチはなんと10カ月もの間、中断されている。代表戦に飢えているサッカーファンにとって、渇きを潤す貴重な時間になるはずだ。
この試合は代表の新ユニホームお披露目の場となるうえ、A代表とU-23代表が対戦するのは1996年以来、実に24年ぶりのことであるため、実に興味深い。
A代表は、ほぼKリーグオールスターチームといえ、現在Kリーグで活躍している選手たちでスカッドを揃えた。ヨーロッパやアジアなど海外リーグで活躍する選手たちがいない現状で、Kリーガーたちにとってはベント監督にアピールする格好の機会だ。
事実、海外組が合流すると選考外となる選手も多いだけに、今回の招集でアピールに成功すれば定着に期待が持てるだろう。特にキム・ジヒョン(24、江原FC)やキム・ヨンビン(29、江原FC)など初招集の選手もおり、熾烈な争いが予想される。
かたやU-23年代でA代表に選出されたイ・ドンジュン(23、釜山アイパーク)、イ・ドンギョン(23、蔚山現代)、ウォン・ドゥジェ(23、蔚山現代)たちにとっては、またとないチャンスだ。ここで活躍することはU-23代表での立場を確固たるものにすると同時に、A代表の座も射程圏内となるため、まさに“一石二鳥”だろう。
オリンピックは翌年の2021年に延期となったが、U-23代表選手たちのモチベーションは依然高く、代表争いも激しい。オリンピックは兵役免除のチャンスとして、選手にとって絶対に逃したくない大舞台だ。
新型コロナウイルス以降、初の招集の場となる今回、U-23選手たちはキム監督に存在感をアピールしなければならない。所属チームでは主力としてプレーできていない選手も多いため、存在感や試合勘が衰えていないことを見せることも重要だ。
一方で、A代表に選ばれた同世代の選手に闘志を燃やすことにもなる。そもそもベント監督がU-23世代の選手を追加で選出することを望んだ。彼らにとっては直接対決という形になるが、印象的な活躍をした場合、より効果的なアピールとなる。
今回の試合は両監督にとってもプライドのぶつかり合いとなる。A代表は年齢制限なくKリーグ最高の選手を選抜し、U-23代表からも3人を選出しているだけにベント監督へのプレッシャーは大きい。反面、キム監督は勝ち負けにあまりこだわっていない姿勢だ。だからといって結果を安易に予想することはできない。
U-23代表にはソン・ミンギュ(21、浦項スティーラーズ)、オム・ウォンサン(21、光州FC)、オ・セフン(21、尚州尚武FC)、チョ・ギュソン(22、全北現代)など、Kリーグで頭角を現わしているアタッカーたちが名を連ねており、A代表と比べてもまるで遜色ない。
DFラインから中盤にかけてはたしかに見劣りするかもしれないが、攻撃面では対等に戦えると見られている。
前へ
次へ