ブラジル戦“5失点大敗”から「克服したことが最も誇らしい」 韓国指揮官、パラグアイに2-0完勝で示した満足感【一問一答】

「ブラジル戦の敗北から克服したことが最も誇らしい。スタジアムに空席も見られたが、信じてくれた方に感謝する」

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ブラジル代表に0-5の惨敗を喫してからわずか4日後。パラグアイ代表相手に2-0の完勝を収めた韓国代表のホン・ミョンボ監督は、選手たちが“心理的な負担”を克服したことに意味があると強調した。

韓国は10月14日、ソウルワールドカップ競技場で行われた国際親善試合でパラグアイに2-0で勝利した。前半15分にFWオム・チソン(スウォンジー・シティ)、後半30分にFWオ・ヒョンギュ(ヘンク)が得点を奪い、無失点での完勝となった。

試合後、ホン監督は「選手たちを褒めたいのは、試合内容や得点そのものよりも、第1戦(ブラジル戦)での敗北後、心理的に非常に厳しい状況を乗り越えたことだ」とし、「スタジアムには少し空席も見えた。チームは本当に苦しかったが、選手を信じて会場に来てくださった方々に心から感謝している。本当に大きな力になった」と語った。

韓国代表
試合後、ファンと記念写真を撮る韓国代表の選手たち

この日のソウルワールドカップ競技場には観客数2万2206人を記録した。同会場で6万3237人を記録したブラジル戦から実に4万人も少なく、やや静かな雰囲気ではあったが、大幅なローテーションを敷きながらも勝利を収め、チームは“雰囲気の転換点”を作り出した。

ソウルワールドカップ競技場
空席の目立つソウルワールドカップ競技場

何より、パラグアイ戦は北中米W杯本大会組み合わせ抽選の“ポット分け”にも関わる重要な一戦とされていた。FIFAランキングで現在23位の韓国はポット2の“末端”に位置しており、24位エクアドルや25位オーストラリアから猛追を受けている。ブラジルに大敗したことでポット2維持への不安が高まっていたが、パラグアイ戦の勝利でひとまず息をついた形だ。

ホン監督は「もう(W杯本大会まで)強化試合は4試合、多くても5~6試合しか残っていない。この時期は(ポット分けのために)FIFAランキングも重要だ」としながらも、「個人的には、10月のキャンプまではローテーションを回しながら戦術的に確認すべき部分があった。11月からは(メンバー選考の)幅を狭めていく必要がある」と述べ、来月以降は主力メンバーの骨格を固める意向を示した。

ホン・ミョンボ
ホン・ミョンボ監督

ホン・ミョンボ監督との一問一答は以下の通り。

―試合の感想は。

まずは選手たちに「おめでとう」と伝えたい。スタジアムには少し空席も見えた。チームは本当に苦しかったが、選手を信じて会場に来てくださった方々に心から感謝している。本当に大きな力になった。今回の招集時、(W杯本大会を見据えて)シミュレーションをしようと話した。W杯(グループステージ)の第1戦、第2戦の形で準備しようと伝えた。本大会では第1戦で強い相手と当たる。今日、選手たちを褒めたいのは、試合内容や得点そのものよりも、第1戦(ブラジル戦)での敗北後、わずか3日間で第2選を準備し、克服した点だ。素晴らしかった。初戦を終えて心理的に非常に厳しい状況だったが、それを克服したことは何よりも大きな成果だ。

―ソン・フンミンが前半45分のみ出場したが。

ソン・フンミンは、我々のプランでは(今日の試合で)後半からの出場を考えていた。ただ、(Aマッチ最多出場)記念行事など重要な日でもあったため、先発で起用した。個人的には(9月の)アメリカ戦、メキシコ戦のように第1戦には(先発で)出場し、第2戦は体力などを考慮してトップやサイドなどどのポジションで使うかを検討しようとしていた。前回の(ブラジル戦で)60分をプレーし、今回のパラグアイ戦も45分を消化したが、今後も(起用法を)考えなければならない。

―3バックを採用して以降、選手の組み合わせが変わり続けているが。

DFにはそれぞれの性向、特徴がある。(3バックでは)中央に立つべき選手、サイドに立つべき選手がいる。今回パク・ジンソプを入れた大きな理由は、所属チーム(全北現代)でボランチとセンターバックの両方をこなしており、より試合をコントロールする能力があるからだ。(ブラジル戦で中央に入った)キム・ミンジェとは違うタイプだ。彼(キム・ミンジェ)は相手との1対1で強みを持っている。パク・ジンソプはブラジル戦の後半に交代出場し、3バックの中央で約20分間良いプレーを見せた。それを考慮して、今日はキム・ミンジェを左に、パク・ジンソプを中央に配置したが、思った通りによくかみ合った。役割分担が上手くできていた。

―2000年代生まれの若い選手たちが得点を生み出した。守備では不安な場面も見られたが。

まず、守備では個人のミスが見られた。前の試合(ブラジル戦)の後、選手が心理的な負担を感じていたと思う。組織的に大きな問題があるとは見ていない。後半終盤、相手も得点を狙う中で難しい場面があったが、重要なのは失点しなかったことだ。ブラジルのように個人能力が優れていれば(失点も)あり得たが、最後まで(無失点で)試合を終えようとする集中力が良かった。(得点に関与した)オム・チソン、オ・ヒョンギュ、イ・ガンインは注力しているラインだ。今日はオ・ヒョンギュとイ・ガンインをあえて後半に同時投入した。どのような効果が出るかを見たかった。前回のメキシコ戦でも良い姿を見せていたので、引き続き成長させなければならない。

―ブラジル戦の敗北後、回復する過程に意味を置いていたが、監督自身の選手時代と比べてどうか。

最近の若い選手は昔と違うと言われるが、私は今の韓国代表の選手たちが、この時点で何が重要なのかを十分に理解していると思う。もちろん、ブラジルに大敗するとは誰も予想していなかった。次の試合でも強い相手と対戦するため、敗北への恐れもあったはずだ。私自身も選手時代に経験したが、個人が勝ち抜こうとしたのではなく、チームの構成員それぞれが自分の位置で役割を果たし、勝ち抜いた。意味のあることだ。

―11月も実験を続けるのか。

もう(W杯本大会まで)強化試合は4試合、多くても5~6試合しか残っていない。この時期は(ポット分けのために)FIFAランキングも重要だ。ただ個人的には、10月のキャンプまではローテーションを回しながら戦術的に確認すべき部分があった。11月からは(メンバー選考の)幅を狭めていく必要がある。

―今回の2連戦におけるイェンス・カストロップの出場の割合が少なかった。特にファン・インボムとのコンビを期待していたが。

特別な理由はない。ファン・インボムは(負傷からの)回復段階にある。コンディションなどを考慮しなければならなかった。今日のようにファン・インボムを(後半途中で)下げてウォン・ドゥジェを投入したが、中盤のゾーンをコントロールする必要があった。ファン・インボムとイェンスのコンビは、機会があれば判断しなければならない。

―最近採用している3バックは、前線からの均一なプレッシングと、3列目からの素早い縦パス展開が核心だ。プレッシングが一定でない時があり、3列目ではファン・インボムの比重が大きい。

我々は、いつプレッシングに出るべきか、出ないべきかを認識しなければならない。例えば、今回(右ウィングバックで出場した)キム・ムンファンの前進するスピードが何度か良かった。そうした動きができないと問題が生じる。特に強いチームと対戦する時だ。(ウィングバックが前進する状況で)ウィングフォワードがどう動くか、再び動いてウィングバックのスペースをカバーするのか、といった点を戦術的にもっと実践しなければならない。今回(左右のウィングバックを務めた)イ・ミョンジェとキム・ムンファンは、何度か上がってプレッシングがうまくいった場面もあったが、体力的に厳しくなって上手くいかない場面もあった。改善すべきだ。

3列目には技術のある選手を起用して試しているが、ファン・インボムのコンディションが良くない時にキム・ジンギュがそれを担えるのか、他の選手が可能なのかを見極めている。イェンスがその役を担うこともあるだろう。MFは3バックの形の中でカバーもしなければならない。そのような点を総合的に考えるつもりだ。

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