自治体の“知らぬ存ぜぬ”に批判殺到の韓国プロ野球ファン死亡事故、弁護士が語る「法的責任」の行方【専門家の解説】

韓国プロ野球の試合会場で発生した落下物による20代女性の死亡事故をめぐって、「民事・刑事上の責任」や「重大災害処罰法の適用可否」が主要な法的争点として浮上している。

【写真】韓国球場の死亡事故現場

3月29日、NCダイノスの本拠地・昌原(チャンウォン)NCパークでは20代女性が死亡する施設物落下事故が発生した。

高佐17.5mの壁面に固定された重さ約60kg、長さ2.6m、幅40cmのアルミ製ルーバーが落下。被害に遭った観客3人のうち、頭部に重傷を負った20代女性が2日後の31日午前に息を引き取った。

昌原NCパークの所有者は「昌原市」で、管理と運営を委託されているのは「昌原施設管理公団」だ。この球場をNCダイノスが本拠地として使用している。

法務法人ヘオンのユン・チャンミン弁護士は今回の事故について、「昌原市は球場の所有者として、構造物の設置・保存上の瑕疵(かし/不備)が事故の原因であった場合、民法第758条に基づき損害賠償責任を負う可能性がある。昌原施設管理公団も、施設の安全管理義務を果たさなかったとすれば、賠償責任を免れることはできない」と見解を示した。

また、「ただしNCダイノスの場合、構造物の設置や維持管理に直接関与しておらず、危険性を事前に認識できなかったとすれば、民事上の責任は限定的になり得る」と付け加えた。

昌原NCパーク
(写真提供=OSEN)昌原NCパーク

「法的責任を免れることは難しい」

今回の事故では人命被害が発生したため、刑法上の「業務上過失致死」が適用されるかどうかにも注目が集まっている。

ユン弁護士は「刑法第268条によると、業務上の注意義務を果たさず死亡事故を発生した場合、5年以下の禁固または2000万ウォン(日本円=約200万円)以下の罰金に処される可能性がある。そのため、施設の点検および維持・補修の責任を持つ昌原施設管理公団の関係者、昌原市の担当者、あるいは下請けのメンテナンス業者の責任者が刑事処罰の対象になる可能性もある」と指摘した。

死亡事故が発生した昌原NCパークは「公衆利用施設」に分類され得るため、「重大災害処罰法」が適用される可能性もある。

ユン弁護士は「同法によれば、公衆利用施設の欠陥によって1人以上の死亡者が出た場合に重大市民災害と認定され、経営責任者に対して1年以上の懲役または最大10億ウォン(約1億41万円)の罰金が科される」と述べた。

そして、「特にKBO(韓国野球委員会)事務局は、2022年にこの法律が施行された後、各球団に対して“球場が重大災害処罰法の適用を受ける施設”であることを告知した経緯がある。今回の事故に関する責任の所在と、管理主体との間の契約関係が争点になると見られる」と伝えた。

ユン弁護士は最後に、「施設を第三者に委託していたとしても、実質的に支配・運営・管理していた主体が安全確保義務を果たしていなかったとすれば、法的責任を免れることは難しい」とし、「事故の原因が構造物の欠陥ならば、重大災害処罰法が適用される可能性は高い」と見解を示していた。

(記事提供=OSEN)

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