阪神タイガースの藤浪晋太郎が新型コロナウイルスに感染し、夏の甲子園までも危機にさらされている。
日本の高校野球最大のイベントである夏の甲子園の開催が不透明となった。大会が開催される甲子園球場をホームにする阪神の選手が新型コロナに感染し、集団感染の可能性まで出てきたからだ。
阪神の藤浪晋太郎が最初に陽性判定を受け、彼と一緒に食事した選手2人に続き、同席した女性3人も陽性判定を受けた。その席には当初発表されていた12人以外にも、複数の人間が出入りしており、集団感染の可能性を否定できなくなった。
すでに大阪府では、3月29日現在、208人の感染者が報告された。東京都(430人)に続き、日本で2番目に多くの感染者が出たわけだ。
阪神タイガース側は直ちにすべての練習を中止して、球場などの防疫に熱を上げているが、102年の伝統を誇る夏の甲子園まで中止の危機に置かれた。
先立って日本では、“春の甲子園”と呼ばれる「選抜高等学校野球大会」が中止となった。日本メディアは「予定されていた大会が中止になるのは、選抜大会では初めて」と伝えた。
関西大学・宮本勝浩名誉教授は、選抜高等学校野球大会の中止による経済損失を約289億7005万円と試算したことがある。毎年、約51万人余りの観客が甲子園球場を訪れるため、入場料はもちろん、交通費、宿泊費、グッズの売り上げなどが失われることになる。
そんな春の甲子園よりも、はるかに伝統がある一大イベントが夏の甲子園だ。春に続き、夏の大会まで中止となると、その損失は計り知れない。
東京五輪が延期されたことに続き、新型コロナの感染拡大によってプロ野球の開幕、さらには高校球児たちの大会まで先行きが不透明になった。
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