“鬼門”の国立での無失点勝利に、DFチャン・ミンギュ(25)も満足感を示した。
FC町田ゼルビアは11月9日、国立競技場で行われた明治安田J1リーグ第36節でFC東京を3-0で下した。今季1分2敗だった国立試合で4度目にして初勝利を挙げるとともに、実に6試合ぶりのリーグ戦白星を手にした。
9月21日の第31節北海道コンサドーレ札幌戦以来、5試合ぶりのクリーンシート達成に大きく貢献したチャン・ミンギュは試合後、「本当に嬉しいです。試合に勝ったことはもちろんですが、国立競技場で初めて勝てたことが大きい。そして何より、無失点で勝てて良かったです」とすっきりとした表情で語った。
今年6月に左鎖骨骨折で負傷離脱し、前節のサガン鳥栖戦で約4か月半ぶりの復帰を果たしたが、チームは1-2で敗戦。「(鳥栖戦で)久しぶりに復帰して、今まで以上にチームの力になりたい、そして勝ちたいと思っていましたが、それが叶わず残念でした」。それでも、「守備面で安定したことが良かった」とFC東京戦のパフォーマンスを振り返る。
この試合で3バックを採用した町田は、チャン・ミンギュ、DFイブラヒム・ドレシェヴィッチ(27)、そしてDF昌子源(31)によるCB陣が鉄壁の守備ラインを築いた。
3バックの中央で相手FWディエゴ・オリヴェイラ(34)を封じ続けたチャン・ミンギュは、「ドレシェヴィッチ選手も昌子選手も本当に素晴らしいプレーヤーなので、自分としても今日は本当に落ち着いて、楽しくプレーできました」と仲間を称えた。
また、約2カ月ぶりにゴールを決めた同い年の同郷FWオ・セフン(25)にも、「やはり同じ韓国人選手がゴールを決めたので、自分が得点したかのように本当に嬉しかったです。映像を見たらわかると思いますが、おそらく後方の選手では自分が一番先に(オ・セフンに)駆け付けたのではないかと。それだけ嬉しかったんです」と労いの言葉を送った。
首位・ヴィッセル神戸が本日(10日)、東京ヴェルディに勝つと逆転優勝の可能性は消滅するが、それでも一つでも高い順位で終えるために挑む残り2試合。まずは11月30日の第37節、京都サンガF.C.とのホーム最終戦に向けて、「最近の京都は勝ち切る試合が多く、良い試合も多くしているので、簡単な戦いにはならないと思います。むしろプレッシャーの中でもリラックスしてプレーしているように感じるので、本当に集中して戦わなければならないと思います」と意気込む。
京都は今夏新加入で13戦11発のFWラファエル・エリアス(25)をはじめとするFW原大智(25)、FWマルコ・トゥーリオ(26)の3トップが脅威だ。今節でFC東京のディエゴを抑えたように次戦も“ストライカー封じ”が求められるが、「(京都の攻撃陣に)良い選手、強い選手が揃っていることはもちろん知っています。でも、むしろそのような選手たちと対戦できるとなれば、より楽しくプレーができると思います」と、自信に満ちた声で2試合連続完封を誓った。
そして、12月8日の第38節(最終節)では現時点で5位の鹿島アントラーズとアウェイで対戦。「(鹿島も)簡単な相手ではないので、しっかり準備しなければならない。できれば2試合とも勝利して、あとは広島や神戸の結果を待つしかないと思います」とチャン・ミンギュは語っていた。
(取材・文=姜亨起/ピッチコミュニケーションズ)
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