オープン戦中止でこのままだと限界?新型コロナによって“紅白戦”しかできない韓国プロ野球

事実上、開幕日が未定となったとはいえ、手をこまねいている暇もない。いつシーズンが始まっても問題ないように実戦感覚を引き上げる必要がある。

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そのため、多くの球団が春季キャンプの延長を考慮した。しかし、韓国プロ野球10球団の半数以上が、野球場の事情や宿泊、いつ欠航するかわからない飛行機の問題によって自国に戻らざるを得なくなっている。

結局、国内での紅白戦でシーズンに向けた準備を進めるほかないのだ。

チーム内の紅白戦でしかシーズンの準備を進められない現状

新型コロナウイルス感染症の影響で、韓国プロ野球全体が混乱に陥っている。

韓国野球委員会(KBO)はオープン戦の全面中止に続き、この先毎週実行委員会(10球団GM会議)と理事会(10球団代表理事会議)を開き、開幕日を決定する計画を立てている。新型コロナの拡散が今後1~2週間以内に収まることを願い、4月中旬の開幕に希望を抱いているようだ。

各球団も、あらゆる状況を対比し国内で紅白戦を行い、開幕エントリーを構成する方針だという。

(写真提供=サムスン・ライオンズ)沖縄県での紅白戦の様子

アリゾナでキャンプを行っていたSKワイバーンズ、NCダイノス、KTウィズ、ハンファ・イーグルスは、キャンプを延長して練習試合を行う考えも持っていた。しかし、野球場の貸し借り問題に足を引っ張られ、結局予定された日に帰国することとなった。

宮崎県でキャンプを張る斗山ベアーズ、台湾にいるキウム・ヒーローズも、それぞれ3月8日と10日に韓国に戻る予定だ。

しかし、紅白戦だけでは限界があるのも明確だ。

1試合で多くの選手をチェックできる長所もあるが、集中度は大きく落ちてしまうだろう。

特に投手陣は内角の球に負担を感じ、紅白戦を避ける傾向が強い。優れた制球力を誇るメジャーリーガーのリュ・ヒョンジン(32歳、トロント・ブルージェイズ)もやはり、紅白戦やチームメイトのバッターを相手にするライブピッチングに対し否定的である。

シーズンを戦い抜くためには、あらゆる球種やさまざまな状況でのピッチングをチェックしなければならない。しかし、一つ間違えると死球でチームメイトを負傷させてしまう可能性もゼロではない。

外部からすれば、同じ球団のエースと4番打者の直接対決がとても興味深いかもしれない。だが、当の選手たちはそんなことは気にしていない。

(写真提供=斗山ベアーズ)2017年、オーストラリアでの紅白戦の様子

同じチームを2つに分ければ当然競技力も落ちる。レギュラーと控えを均等に分けたり、レギュラーと控えを明確に区分したりしても、通常の練習試合よりは試合の密度が低くなってしまうのは確かだ。

そのため、球団の立場としては1日も早く新型コロナの拡散が落ち着き、通常通り練習試合を行えるようになることを願っている。

事態が鎮静化すれば他球団との練習試合も許容

当初、隣接した球団同士が練習試合を計画し、中止となったオープン戦の代わりにしようとしたように、新型コロナの拡散が落ち着き開幕日も決定すれば、紅白戦よりも練習試合にシフトする確率は高い。

KBOは現在、感染危険度を最小化すべく、他球団との練習試合ではなく球団内での紅白戦を勧めている。しかし、事態が鎮静化すれば他球団との練習試合も許可する方針だ。

KBO関係者は「開幕日を2週間前に公示することは、各球団がシーズンのための準備を進める時間を要請したため」とし、「開幕前に宿泊なしで、隣接する球団同士で練習試合を行うことは許可する」と明かした。

紅白戦でしか実戦経験を積むことができない悩みを抱える韓国プロ野球の各球団。早く事態が鎮静化し、通常通りシーズンの準備が行えるようになることを願うばかりだ。

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