U-24韓国代表で“替えが効かない”元ガンバ大阪ファン・ウィジョ…突破のカギを握る「スタミナ」

かつてガンバ大阪で活躍したFWファン・ウィジョ(28、ボルドー)の“体力”が、U-24韓国代表のカギを握っている。

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U-24韓国代表にオーバーエイジで選ばれたファン・ウィジョは替えの効かない存在だ。東京五輪メンバー22人の中で、ファン・ウィジョに代わる選手は事実上いないといっても過言ではない。

韓国率いるキム・ハクボム監督はFWイ・ドンジュン(24、蔚山現代)をトップに据える策も持っているが、2人はまったく違うタイプのフォワードだ。

ファン・ウィジョは前線でのボールキープやほかの選手との連係プレーに優れる。抜け出しや果敢なシュートも持ち味だ。反面、イ・ドンジュンはスピードと突破力が良い。相手の空いたスペースに侵入する動きを最大の武器とする。

キム監督はFWオ・セフン(22、蔚山現代)やFWチョ・ギュソン(23、金泉尚武)など東京五輪世代のストライカーを選外とし、純粋なストライカーとしてファン・ウィジョだけを選出する強気の選択に出た。それだけ、ファン・ウィジョへの信頼が大きいという意味だ。

実際、パフォーマンスを見てもファン・ウィジョは絶対的な存在だ。A代表では不動のストライカーであり、現在プレーするフランスのリーグ・アンでもチーム得点王に輝いた。自身の実力を自ら証明しているだけに、疑いの余地はない。

(写真提供=韓国サッカー協会)ファン・ウィジョ(右)

ただ、ほかのポジションと違ってローテーションが不可能という点がリスクだ。

韓国のメンバーを見るとマルチロールな選手が多く、サイドや2列目、ボランチ、さらにはサイドバックで幅広いローテーションが可能だが、ファン・ウィジョだけは先発から外せない。ファン・ウィジョが毎試合で先発出場するしかない構造だ。

結局、ファン・ウィジョの体力がU-24韓国代表のカギを握るものとみられる。

韓国は来る7月22日にニュージーランドと初戦を戦った後、25日にルーマニア戦、28日にホンジュラス戦と連戦が続く。決勝トーナメント進出後も休息期間が増えるわけではなく、中2日の過密日程をこなさなければならない。

日中の気温が30度を容易に超え、湿度も70%に迫る日本の高温多湿な環境をファン・ウィジョが耐え抜いてこそ、韓国の攻撃も持ちこたえることができる。

過密日程は経験済みだが…

もっとも、ファン・ウィジョはこうした殺人的な日程を経験している。3年前、U-23韓国代表のオーバーエイジで出場した2018年ジャカルタ・アジア大会がそうだった。

当時、ファン・ウィジョはグループステージ3試合と決勝トーナメント4試合の計7試合で先発出場し、計581分も消化した。東南アジアの蒸し暑い天気の中で限界を乗り越えたファン・ウィジョは大会9ゴールと爆発し、得点王に輝く活躍で韓国に金メダルをもたらした。

ジャカルタ・アジア大会でのファン・ウィジョ

ただ、今回の東京五輪ではファン・ウィジョの体力を温存でき得る交代は難しい。

比較的容易なグループに所属しているとはいえ、対戦する3カ国との対決で韓国がどれだけ優位を占めているかはわからない。試合が拮抗することになれば、ファン・ウィジョをベンチに下げることは難しくなるだろう。

短期決戦の東京五輪ではただちに結果が求められるだけに、ファン・ウィジョのスタミナを考慮できない状況に置かれる可能性がある。

ファン・ウィジョがどれだけ疲労を溜めずに自分の役目をまっとうできるかで、U-24韓国代表の戦いぶりは変わることになるだろう。

 

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