パリ五輪予選で韓国を破った“インドネシアの英雄”が、Kリーグ・デビュー戦を最悪の結果で終えた。
水原(スウォン)FCのインドネシア代表DFプラタマ・アルハン(22)は5月26日、敵地の済州(チェジュ)ワールドカップ競技場で行われたKリーグ1(1部)第14節の済州ユナイテッド戦で後半26分から途中出場した。
前半に済州の先制ゴールを許し、1点ビハインドの状況での出場となったアルハンだが、投入からわずか4分後にレッドカードで一発退場となった。
数的不利に陥った水原FCは巻き返しならず、最終的に済州に0-1で敗れた。
昨季限りで東京ヴェルディと契約満了となったアルハンは、今季から水原FCに加入した。
アルハンはインドネシアを代表する選手だ。U-23代表はもちろん、A代表でも主力としてプレーしており、インドネシア代表率いるシン・テヨン監督の指導を受けている。
特に、今月初旬まで行われたU-23アジアカップでは、準々決勝で韓国をPK戦の末撃破。アルハンは一巡したPK戦で12人目のキッカーを成功させ、インドネシアを勝利に導いた。一方、敗れた韓国は10大会連続五輪出場を逃し、40年ぶりに五輪本大会進出に失敗した。
ただ、U-23アジアカップを4位で終えたインドネシアは、パリ五輪大陸間プレーオフでギニアに敗れ、パリ五輪本大会出場権を惜しくも逃していた。
アルハンは代表活動の影響で、水原FCに復帰後もコンディションが万全ではなかった。
それでも、チームを率いるキム・ウンジュン監督は済州とのアウェイゲームにアルハンを帯同させた。というのも、同ポジションのDFパク・チョルウ(26)が累積警告で欠場したためだ。
試合前、キム監督は「コンディションがあまり良くない。アルハンが投入されるかどうかはわからない。コンディション的には不足している」と話していた。
水原FCは前半11分に失点すると、後半に入り交代カードを切り続けた。そして後半26分、DFジョン・ドンホ(34)を下げてアルハンを投入した。
しかし、アルハンは敵陣での守備時に相手DFイム・チャンウ(32)の足を踏みつける危険なファウルを犯した。主審はVAR判定の末、レッドカードを提示した。
途中出場からレッドカードを提示されるまで、わずかに4分だった。水原FCとしてもアルハンとしても、待ち望んでいたKリーグ・デビュー戦で最悪の結果に直面した。
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