歴史的なMLBソウル開幕戦が終わり、ロサンゼルス・ドジャースとサンディエゴ・パドレスの選手と家族、そしてコーチングスタッフたちがアメリカへと帰国した。
3月21日、ソウルの高尺(コチョク)スカイドームでドジャース対パドレスの開幕第2戦が行われた。結果はパドレスが15-11で勝利。20日の第1戦はドジャースが5-2で勝利したため、今回のソウルシリーズは両者1勝1敗で終了した。
ソウル九老(クロ)警察署によると、20日午前、開幕戦が行われる高尺スカイドームで「爆弾テロ」をするという脅迫メールが受け付けられたこともあった。警察によると「高尺スカイドームで高性能爆弾を爆発させ、ドジャース所属の大谷翔平などを傷つける」という内容だったとし、容疑者の追跡に乗り出した。
ただ、ソウルシリーズは無事に終わり、選手の安全にも異常はなかった。 警察、警護人員が増加した状態で開幕2連戦が行われた。緊張の紐を緩めることのできない2日間だったが、選手たちは全力でプレーをし、ファンは観戦を楽しんだ。
高尺スカイドームでは、野球ファンの足が途絶えることはなかった。
韓国の野球ファンをはじめ、日本など海外から来たファンも皆がドジャースとサンディエゴのユニホームを着て、球場に入るためチケット確認の列に並ぶ。現地での写真をたくさん撮り、国内外メディアのインタビュー要請も快く受け入れた。
今月15日、仁川(インチョン)国際空港を通じて入国したドジャースとパドレスの選手たちは、韓国プロ野球の球団と若手主体の韓国代表「チームコリア」との練習試合からソウルシリーズ2連戦まですべての日程を終え、直ちにアメリカへ戻った。
21日の試合終了後、コーチングスタッフと選手の家族、大谷翔平(29)とキム・ハソン(28)、ダルビッシュ有(37)など両チームのスターが、順に仁川(インチョン)国際空港を通じてチャーター機に搭乗した。
予定時刻の22日午前0時半を過ぎて高尺スカイドームを出発したバスが、1台、2台と仁川国際空港に到着した。午前1時過ぎに大谷も空港に到着し、ドジャースとパドレスの出国が終了した。
メジャーリーガーたちが試合後すぐアメリカに帰ると知ったファンたちは、早くから空港で待機してサインボールやカメラ、ユニホームを準備した。今回の選手見送りでは、ドジャース入国当時の「卵投げ」事件、開幕戦での「大谷テロ脅迫」があっただけに、一層厳しい警備体制を敷かれた。
静かだった空港ロビーは、アメリカメディアの番組関係者、取材陣、両チームのコーチングスタッフ、家族が先に空港に到着してざわめき始めた。ファンたちが「バイバイ、さようなら。また会おう」という挨拶をすると、彼らは「ありがとう」と笑いながら答えた。
バスが1台、1台到着するたびに、「誰が先に降りるのか」「選手が先か、家族が先か」「関係者か」など、ファンはそれぞれ確認作業でざわめいた。例え待っていた選手でなくても、彼らは嬉しそうに手を振って見送った。
このようなファンたちの見送りがありがたかったのだろうか。アメリカへと帰る彼らも、それぞれがスマートフォンを取り出して写真や動画を撮り、「ありがとう、また会おう」という挨拶を答えながら去っていった。
テオスカー・ヘルナンデス(31)やダルビッシュ、コ・ウソク(25)、タイラー・グラスノー(30)など、高尺スカイドームで見られたドジャースとパドレスの選手たちが一人二人と通り過ぎた。若いファンからサインの要請もあったが、選手たちは挨拶をするのみで、そのまま現場を通過していった。
そんななか、キム・ハソンと大谷の空港到着時は他人よりもファンの歓声が大きくなった。 誰もサインに応じることはなかったが、ファンが辛抱強く耐え忍んだ約2時間の待ち時間は最後は大谷も通過して終了した。
なお、韓国でMLBのレギュラーシーズンが開催されるのは今回が初。韓国はMLBの試合が行われた12番目の国になった。
MLBレギュラーシーズン開幕戦が海外で行われるのは、メキシコ・モンテレイ、日本・東京、プエルトリコ・サン・フアン、オーストラリア・シドニーに続いてソウルが歴代5番目だ。
(記事提供=OSEN)
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