大谷翔平(29)の大活躍の裏で、“韓国のイチロー”は沈黙に終わった。
3月13日、米アリゾナ州グレンデールでロサンゼルス・ドジャース対サンフランシスコ・ジャイアンツのオープン戦が行われ、ドジャースが6-4で勝利した。
この日、ドジャースでは大谷が「2番・指名打者」で先発出場。ジャイアンツではイ・ジョンフ(25)が「1番・中堅手」、マイナー契約の筒香嘉智(32)が「8番・指名打者」で出場した。イ・ジョンフは今回が大谷とMLB進出後初対戦となった。
初回から右前安打を放った大谷は、3回の2打席目も二遊間を破る右前安打を記録。5回の3打席目は空振り三振に倒れたが、6回の4打席目では2ボール2ストライクから5球目を捉え、左方向へ2ラン本塁打を放った。
4打数3安打、1本塁打、2打点、1得点と圧巻の活躍を見せた大谷。オープン戦成績は7試合に出場して打率0.579(19打数11安打)、2本塁打、9打点、5得点、1盗塁、OPS(出塁率+長打率)1.705と驚異の数字を残している。
来る20~21日に韓国ソウルの高尺(コチョク)スカイドームで開催されるサンディエゴ・パドレスとのMLB開幕2連戦に向けて、絶好調のコンディションであることを証明した。
一方、ジャイアンツのイ・ジョンフは3打数無安打と沈黙した。
初回はドジャース先発タイラー・グラスノー(30)に二ゴロに打ち取られると、4回の2打席目もグラスノーと対戦し、左飛で凡退。6回一死一塁で迎えた3打席目はドジャース2番手ライアン・ブレイジア(36)と対峙したが、空振り三振で退いた。
結局、イ・ジョンフは7回の守備でドニー・ウォルトン(29)と交代し、同日の出場を終えた。オープン戦成績は8試合で打率0.318(22打数7安打)、1本塁打、3打点、3得点、1盗塁、OPS 0.875としている。
なお、イ・ジョンフとともに出場した筒香は2打数無安打1四球。3回の1打席目は右飛、6回の2打席目も中飛に倒れたが、8回の3打席目は四球で出塁した。
◇イ・ジョンフ プロフィール
1998年8月20日生まれ。日本・愛知県名古屋市出身。身長185cm。韓国のプロ野球選手。サンフランシスコ・ジャイアンツ所属。父親は1998~2001年に中日ドラゴンズに在籍したイ・ジョンボム(李鍾範)。高校卒業後の2017年にネクセン・ヒーローズ(現キウム・ヒーローズ)でプロデビューし、同年の新人王を受賞。ゴールデングラブ賞(NPBのベストナインに相当)に2018~2022年の5年連続で選ばれており、2022年はシーズンMVPと打撃5冠(首位打者、最多安打、最多打点、最高長打率、最高出塁率)に輝いた。2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場した。2023年12月13日、米メジャーリーグのサンフランシスコ・ジャイアンツと6年総額1億1300万ドルで契約した。愛称は「韓国のイチロー」。
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