今シーズンのKリーグ2(2部)で優勝し、3年ぶりとなるKリーグ1(1部)復帰を決めた光州(クァンジュ)FC。
だが1部リーグであるKリーグ1で戦う2020年シーズンへ向けて準備を進める段階にあるべき光州に、不穏な空気が漂っている。
チーム内で懸念材料が相次いで発生し、ポジティブな展望よりもネガティブな声が開幕前からすでに周囲で上がり始めているのだ。
まず、約4年半もの間チームを引っ張ってきたキ・ヨンオク団長が辞任の意を表した。元韓国代表MFキ・ソンヨンの実の父でもある。
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同氏は、12月4日の『スポーツソウル』との電話取材で、「団長職を辞めることを決意した。だいぶ前から心に決めており、1部昇格を果たせばこの座を降りようと考えていた」と、現職から降りる意思を明らかにした。
キ・ヨンオク団長は光州FC創立からサポートの役割を果たし、その間に練習場の建設や1部昇格など、多くの成果をチームにもたらした。団長になってからは報酬ゼロで光州地域サッカーの発展に寄与していたこともあり、彼の退任を惜しむ声も多い。
同氏は「満足しているわけではないが、できることはすべて成し遂げた。これで心置きなく退任できる」と自身の心境を語りながら、「高い位置にいるときは、欲を持たず無心になることが当然の道理だ。新しい人が来て、より良いチームを作ってくれることを願う」と、光州FCにエールを送った。
来シーズンからKリーグ1で戦う光州FCは、競争力確保のためにも今シーズンよりも多くの運営資金が必要となる。層の薄いポジションにはニューフェイスを呼び寄びつつ、Kリーグ2優勝メンバーの年俸交渉も不可避だ。
しかし、チーム運営予算のほとんど占める光州市からの支援金が、むしろ減少している事態となっている。
12月4日、光州市議会の教育文化委員会は、来年度の光州FC運営支援予算案を原案で可決した。2011年に創立した光州FCは、毎年60億ウォン(約6億円)の運営費が支援されていたが、予算不足を理由に来年は10億ウォン少ない50億ウォン(約5億円)の支援となる。
市は当初、1部昇格の際には80億ウォン(約8億円)の支援を約束していたが、守られることはなかった。
また、光州FCが来シーズンよりホームスタジアムとして活用を予定している光州サッカー専用競技場(仮称)が、開幕戦までに間に合うかも不透明だ。
光州ワールドカップ競技場の補助球場を改修・補修工事しリニューアル中の同競技場は当初、2019年末までの完成を目標としていたが、可変シート設置などの問題によって、来年4月にやっと完成した姿をサポーターに披露できる状態だ。
光州市関係者は、韓国プロサッカー連盟を訪問し、来シーズン開幕前までにKリーグの基準に適した競技場の完成が難しい旨を伝えたという。
Kリーグ1では、ホームスタジアムの座席数が1万席以上なければならない。だが、光州サッカー専用競技場の場合、7000席は確保しているものの、残りの3000席を追加の可変シートで補わなければならないため、さらに時間を要する。
韓国プロサッカー連盟の関係者は、「光州市側から“少なくとも4月までにKリーグの基準に合った競技場を完成させるので、開幕戦から使用させてほしい”との要請があった。新しいスタジアムの場合、使用30日前までにデューデリジェンスを行う。例外規定を容認することは簡単ではない」と明かした。
来季から今よりもレベルの高いKリーグ1に挑戦する光州FCだが、すでに開幕前から厳しい戦いを強いられている。
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