2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)を制覇した侍ジャパンは、大会期間、日本国内で視聴率が高止まりを続けた。初戦の中国戦から驚異の40%超えで、翌日の韓国戦は44.4%まで上昇した。
最高値を記録したのはイタリアとの準々決勝で48.0%。もっとも、準決勝と決勝は時差により平日午前の時間帯に行われたため比較的低い数値だった。
それでも、決勝のアメリカ戦は8時開始でも42.4%を記録し、19時に編成された再放送は22.2%と集計された。
これらはサッカーワールドカップを大きく凌駕する数値だ。
昨年行われたカタールW杯で、日本はグループステージ2戦目のコスタリカ戦で42.9%を記録した。これは初戦でドイツを破ったことによる期待感が反映されたものと言える。
しかし、WBCでは7試合すべてで視聴率が40%を超えた。このうち、W杯視聴率最高値(42.9%)を上回ったのは韓国戦(44.4%)、チェコ戦(43.1%)、オーストラリア戦(43.2%)、イタリア戦(48.0%)だった。
日本の地上波でWBCを中継したテレビ朝日は視聴人口も発表。自社系列の24支局を対象に調査した結果、7試合のうち1試合でも生中継を見た人は9446万人だった。4歳以上の人が1分以上視聴したことを基準にした資料だ。
決勝の視聴人口は5464万人と集計された。人口全体の約43.8%が視聴したという意味だ。同項目の最高値は韓国戦の6234万人で、日本の人口の半分(49.5%)に迫る数値だった。
一方、アメリカは集計方式が異なる。日本のような「視聴率」ではなく「視聴数」で判断する。
これによると、日本との決勝戦は全国平均448万人だった。WBC組織委員会は、同数値が前回の2017年大会決勝(アメリカ対プエルトリコ)の229万人より2倍近く増えたと発表した。スペイン語チャンネルの視聴者数66万人も合計すれば、総視聴数は514万人となる。
アメリカメディア『スポーツ・ビジネス・ジャーナル』は、これがメジャーリーグ(MLB)のポストシーズン第1段階とほぼ同じ水準だと分析した。ワイルドカードゲームよりは少し高く、1ラウンド格のディビジョンシリーズに匹敵するという解釈だ。
実際、アメリカ国内におけるWBC決勝の視聴数はMLBの主要イベントに比べて大きく及ばない。資料によると、レギュラーシーズン1試合当たりの平均視聴数は約250万人で、オールスターゲームになると約700~900万人に達するという。
ピークはやはりワールドシリーズだ。昨年のヒューストン・アストロズ対フィラデルフィア・フィリーズの場合、第5戦で最高値の1279万人を記録した。シリーズ全体(第1~6戦)の平均値は1176万人だった。
注目度の高い組み合わせの場合はさらに高い数値が出る。2017年のアストロズ対ロサンゼルス・ドジャースは1892万人、2016年のシカゴ・カブス対クリーブランド・インディアンス(現・クリーブランド・ガーディアンズ)は2285万人を記録した。
つまり、今回のWBC決勝はMLBワールドシリーズと比べて20~40%程度しか関心を引けなかったということだ。「そんな大会があることも知らないアメリカ人が多数」という言葉も余計なものではない。
もちろん、日本の場合は正反対だ。昨年の東京ヤクルトスワローズ対オリックス・バファローズの日本シリーズ第7戦は視聴率13.4%。WBCの3分の1にも満たなかった。
なお、韓国国内のWBC視聴率は、最も関心が高かった日本戦で地上波3社合計11.7%(MBC、SBSがそれぞれ4.1、KBSが3.5)だった。
(記事提供=OSEN)
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