日本が誇る二刀流スター、大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)への“故意死球”をにおわせた韓国代表投手コ・ウソク(高祐錫/24、LGツインズ)が、自らの発言を謝罪した。
『SPOTV NEWS』が3月1日までに報じたところによると、コ・ウソクは前日の2月28日に同メディアの取材に応じ、次のように伝えた。
「当時はどのように相手すれば良いのかまだ考えていない状態だった。だから、“真ん中に投げて力対力で戦ってみたい。そのように投げてホームランを打たれてしまうのか気になる”と話した。
それで、あまりに素晴らしい打者で弱点がないように見えたので、“本当に投げるところがなければ、(当たっても)痛くないお尻に遅いボールを投げる”と言った」
コ・ウソクは続けて、「本来の自分はまったくそうではない。そんなことを学んだこともないし、投げるところがないからといってわざと当てようと思ったこともない」と明かしていた。
コ・ウソクが謝罪したのは、今年1月上旬にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)韓国代表メンバーが発表された直後、テレビ局『KBS』と行ったインタビュー内でのとある発言だ。
当時、コ・ウソクは2021年夏の東京五輪準決勝での“日韓戦”で、自らの一塁ベースカバーミスをきっかけに敗れてしまったことについて「(東京五輪では)計画もなくぶつかって、自信を超えて傲慢で自惚れていたのではないかと思う」と回顧。
それとともに、WBCで実現可能性のある大谷との対決についてこう話していた。
「真ん中に投げて(大谷が)ホームランを打つのかという考えが先に浮かんだ。本当にいざマウンドに上がったとき、投げるところがなければ、痛くないところに当てなければならない。(塁に)出して、次の打者と勝負する」
これについて『KBS』は、「日本の野球天才・大谷との投打対決を想像しながら出した答えは傑作だった」と伝えていたが、このコ・ウソクの“故意死球”発言が「スポーツマンシップに反する」とし、韓国国内で野球ファンを中心に批判が広がった形だ。
特に『マニアタイムズ』は、去る2月24日に報じた「コ・ウソク、大谷“ビーンボール”発言?失投で当てても“故意死球”問題拡散の憂慮」という記事内で、「重要な試合を控えては対戦相手、特にライバルを刺激する発言はなるべく控えた方が良い。それが例え冗談でもだ」と、コ・ウソクの不用意な発言を指摘していた。
『SPOTV NEWS』によると、コ・ウソクは“故意死球”発言への謝罪に併せて大谷を称賛したという。
「野球選手であれば、大谷を見れば誰もが驚異的に思うだろう。心の底から応援している。限界に挑戦し続け、勝ち抜く姿は素晴らしい。アスリートとして勇気をもらっている」
また、「自分が大谷のように打者にも挑戦するわけではないが、野球をしていれば自分だけの限界が来るときはある。にもかかわらず、それを破っていく姿がカッコいい。だが、同じ野球選手として勝ちたいと思うのは当然だ」と、改めて直接対決への思いを明かした。
そして最後に、「大谷をどう抑えるか、その考えはもう自分の心の中にある。練習は終わって、これからは実戦なので上手くやりたい。それでも、誤解一つは解きたい」とし、自らの失言を正していた。
東京ドーム開催の1次ラウンド・プールBで同組に入った日本と韓国は、来る3月10日の第2戦で直接対決を繰り広げる。WBCでは実に14年ぶりとなる“日韓戦”で、両国内で注目度が高まっている状況なだけに、不用意な発言には注意してもらいたいものだ。
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