続けて、「私はクラブ側に(レンタル元の横浜FMに)レンタル料を多く払えるのであれば準備しようと言ったが、(天野は何の話もなく)全北現代に行った。最初から率直に話していれば、我々のチームに貢献してくれただけに、いつでも送り出すことができた。我々のチームに来て成長した部分もあると思うが、お金のためにこのようなやり方でチームを離れてしまうのは違うと思う」と天野を強く批判した。
天野が自身との約束を守らず、カネによって蔚山現代と自分に背を向けたとして、“裏切り者”の烙印を押したのだ。
これに対し天野は「“嘘つき”、“お金を選んだ”という発言をされたが、それは事実ではありません」とし、「蔚山とは昨年夏から契約に対する話をしましたが、シーズンが終わるときも、終わった後も正式オファーはありませんでした。僕は残りたいという話をしたし、コミュニケーションもしました。僕のエージェントも契約延長について交渉の意志を伝えました。クラブから本気で考えて席を作ってくれたことはありませんでした。蔚山に契約する考えがないと受け入れました」と釈明した。
また、「蔚山に残ると言ったのは事実です。ただタイミングを見ると、全北から正式オファーが来た後、蔚山でミーティングをしました。その場では残ると伝えましたが、11月中旬になってようやく条件が伝えられました。現場の温度差に困惑しました。契約について正式に話したことはなかったのに、全北のオファーを聞いた後にミーティングをしようと言ったこと自体が、僕を全北に送るのが嫌でそうしたのだろうと考えるしかありませんでした」と強調した。蔚山現代の真摯さに疑問符が付いたという意味だ。
実際、全北現代が天野を獲得するために交渉をするというニュースが入るまで、蔚山現代はまったく動きを見せていなかったという。天野や蔚山現代の事情に詳しい関係者はこう語る。