韓国プロバーボールVリーグ女子部の興国生命ピンクスパイダーズに復帰したキム・ヨンギョン(34)が、韓国女子バレー界へのアドバイスを残した。
女子バレー韓国代表は、7月3日に閉幕した2022バレーボールネーションズリーグ(VNL)で大会史上初の12戦“全敗”という不名誉な記録を残した。
12試合で取れたセット数はたったの3つ。キム・ヨンギョン、キム・スジ(IBK企業銀行)、ヤン・ヒョジン(現代建設)が2022東京五輪を最後に代表から退き、初の国際大会だったが、予想よりも悲惨な結果に多くの人が少なからぬ衝撃を受けた。
後輩たちの試合を見守ったキム・ヨンギョンは率直な考えを打ち明けている。8日、江原道洪川(カンウォンド・ホンチョン)で行われた2022洪川サマーマッチで復帰記者会見を行った彼女は、「日本、中国、タイをはじめ、他国のプレーカラーとバレーボールスタイルが確実に感じられた。我々が(世界バレーボールに)追いつくにはかなり足りなかった」と話した。
キム・ヨンギョンは当面の解決策よりも未来を見通す。「制度上、韓国は5シーズン(高卒入団選手の場合6シーズン)出場しなければ、初のFA(自由契約)資格を得ることができない。その時になれば、選手たちの年俸は上がる。(韓国)国内では高額年俸者だが、海外では新人に過ぎない。制度の難しさはあるが、変えることは容易ではない。制度を変えるよりは、若い選手たちが海外で学んで来られるよう、球団から海外進出を支援すればいい。出る時は釈放し、戻ってくる時は所属チームに復帰すること」と話した。
アジア諸国のなかでもタイを好例に挙げたキム・ヨンギョン。タイは今回のVNLで5勝7敗の成績で8位の成績を残している。大会に参加したアジアの国のなかでは、中国(4位、8勝4敗)、日本(5位、8勝4敗)に次ぐ成績だ。
わずか数年前までは“アジア最弱”と評価されていたタイだが、今となっては勢力図が完全に書き換わっている。ブルガリアを相手に初勝利(3-0)を収めたタイは、セルビアと中国(3-2)と勢いが著しかった。そして韓国相手には3-0の完勝を収めるなど、侮れない相手に成長している。
キム・ヨンギョンは「タイは主力選手のほとんどが海外リーグに在籍している。自国リーグのレベルがそれほど高くないため、海外へと出た形だが、先進国のバレーボールを経験したあと、統合されたタイは強いチームになった。日本やトルコなどでプレーした選手たちが中心になっている」とし、「(韓国の若手)選手たちが海外に進出し、先進国のバレーボールを経験してほしい」と伝えている。
ほかにも韓国バレー界が進むべき方向も提示。「世界のバレーボールの潮流は“スピード”だ。ブラジルをはじめ、アメリカなど大部分の国々がそのようなプレーを駆使する。バレーボールを見ていると“本当に速いな”と感じるほどだ。韓国バレーも国際舞台で競争するためには必要な部分だ。セザール監督もそれに合わせて準備しているが、一夜にして実現するわけではない。うまく合致するためには長い時間が必要だ」と述べた。
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