6月18日に「JR東日本カップ2022第96回関東大学サッカーリーグ戦」2部第11節、東京学芸大学と関東学院大学の試合が行われた。
「“手に負えないので早く出て行ってくれ”といつも言っている。村上悠緋もそうだが、次のステージに行ける選手はそっちで揉まれてほしくて」
関東学院大学の奈良安剛監督がそう評価する長澤シバタファリが試合を動かした。後半19分、相手からボールを奪い、ハーフウェイラインを越えたところからロングシュートを決める。後半37分にも、長澤シバタファリのボール奪取から始まった攻撃で橋本丈が得点した。
後半44分には中田舜貴がダメ押しゴールを決め、関東学院大学が3-0で勝利を収めた。
「今シーズンから石村大さんに代わって私が担当することになったが、私がやりたいサッカーとかいうのは一切反映していない」とする奈良安剛監督。選手とよく話すのは「買ってもらえるか」ということ。
「アマチュアの最後でプロになりたい思いが強い選手が多い。関東2部の中位だが、その選手たちをどうやって買ってもらうかというところから逆算して、選手たちの個々の特徴を発揮する組合せで、あとはどこに買われても、ここができないということが無いようにみんなで取り組んでいる」と説明した。
選手とコミュニケーション取ると、「“めちゃめちゃ面白いし、全然行けると思うんだけどね”と言うと、本人は“奈良さん期待しすぎです”っていう。そんな選手いるの?」と驚くこともあるという。
「ちょうど関東2部の中位のマインドで欲がない。もしかしたら次のゲームを見に来て、ちょっと早く来てこのゲームを見たスカウトに“あれ?”って思わせる。そうならないと人生変わらないからねという話をよくしている」
「自分たちが変われるように、自分たちで向かって行くマインド、心の充実と技術、もっと上手くなりたいという欲を持って、みんなでやっていきたい」と力を込めた。
(文=玉 昌浩)
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