「こんにちは。“チキン年金”の創始者です」
“ほぼ一生”チキンを食べられるようになったファン・デホン(22)が、その喜びようを機転を利かせた表現で伝えた。
韓国氷上競技連盟は4月21日午前、ソウル小公洞(ソゴンドン)のロッテホテル3階サファイアボールルームで、北京冬季五輪メダリストを対象とした「チキン年金」の授与式を行った。
同式には韓国氷上競技連盟会長であり、チキンフランチャイズ企業ジェネシスBBQグループ会長を務めるユン・ホングン氏や、大韓体育会のチョ・ヨンマン事務総長のほか、ファン・デホン、チェ・ミンジョン(23)ら北京冬季五輪に出場した一部選手が出席した。
ユン・ホングン会長は北京冬季五輪で「金メダルを獲得した選手に一生無料でチキンを提供する」という驚きの報奨を掲げた。当時はショートトラックでの判定問題が物議を醸していた頃であり、苦戦を強いられていた韓国の選手に力を貸すべく、ユン・ホングン会長がこうした約束を伝えた。
すると、以降の競技で韓国勢が躍進。ファン・デホンは男子1500m金と5000mリレー銀のメダル2枚、チェ・ミンジョンは女子1000m銀、3000mリレー銀、1500m金とメダル3枚を獲得し、「チキン年金」の恩恵を満たすことになった。
北京冬季五輪の終了後、ジェネシスBBQグループは「チキン年金」の恩恵者を大幅に増やした。金メダリストだけでなく、銀メダルや銅メダルを獲得した選手にも恩恵を与えることにしたのだ。ただ、メダルの色によってチキンの提供期間は変わる。
これにより、ファン・デホンとチェ・ミンジョンは満60歳まで「チキン年金」の恩恵を受けられることになった。ファン・デホンは今後38年間、チェ・ミンジョンは今後37年間、チキンを無料食べることができる。
ジェネシスBBQグループの関係者は、「2選手には年金形式で、自社アプリで今後のチキン販売価格と物価上昇率を考慮し、配達費を含めて単品基準で購入できるよう、毎日3万ウォン(日本円=約3000円)相当のメンバーシップポイントを支給する」と説明した。
授与式でマイクを握ったファン・デホンは、「“チキン年金”創始者のファン・デホンです」と笑いながら切り出すと、「特別で意義深い年金をもらうことになって光栄だ。氷上競技連盟会長が選手の士気を高めるために軽く伝えた激励の意味の言葉かもしれないが、チキンが大好きな僕にとっては大きな応援になった。約束を守ってくれた会長に感謝したい」と伝えた。
続けて、「今回の北京五輪は僕にとって意味のある重要な試合だった。これからもっと発展できる選手になりたい」と付け加えた。
このほか、男子5000mリレーメンバーのクァク・ユンギ(32)、パク・ジャンヒョク(23)、イ・ジュンソ(21)、キム・ドンウク(28)、女子3000mリレーメンバーのイ・ユビン(20)、キム・アラン(26)、ソ・フィミン(20)、スピードスケート男子マススタート銀メダルのチョン・ジェウォン(20)、男子500m銀メダルのチャ・ミンギュ(28)ら銀メダリストは、「週2回20年」のチキン年金をもらう。
女子3000mリレーメンバーもレース出場のなかったパク・ジユン(22)も、同じく「週2回10年」のチキン年金をもらう。
また、スピードスケート男子マススタート銅メダルのイ・スンフン(20)、男子1500m銅メダルのキム・ミンソク(22)ら銅メダリストは、「週2回10年」のチキン年金をもらう。
さらには、氷上種目を除いた冬季五輪5種目の各協会を通じて推薦を受けた5人(協会ごとに1人)の国家代表も、激励として「週2回1年」でチキンを無料で食べられるようになった。
(記事提供=OSEN)
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