2月20日、2022年北京冬季五輪が幕を閉じた。
【注目】「15歳の女の子を壊して幸せ?」キム・ヨナに非難殺到
今大会、韓国はスピードスケート、ショートトラックなど氷上競技で9枚(金2、銀5、銅2)のメダルを獲得。自国開催となった前回の2018年平昌大会(17枚)と比べ約半分の枚数ではあるが、金1~2枚という目標は達成した。
もっとも、平昌では不毛とされていたカーリング、スケルトン、ボブスレーなどでメダルを獲得し、さまざまな競技で大きな躍進を見せていただけに、スピードスケートやショートトラックの活躍だけが目立った今大会では、韓国ウィンタースポーツ界の限界が露呈してしまったと言える。
反面、日本は18枚(金3、銀5、銅9)のメダルを多様な競技で獲得しており、冬季種目での底力を見せた。ノルディック・スキージャンプ、スノーボード・ハーフパイプ、スピードスケート女子1000mの3種目での金を筆頭に、計18枚のメダルで平昌大会(13枚)を上回り、冬季五輪の歴代最多を更新した。
日韓ともに収穫があった北京五輪だが、トラブルも多かった大会だった。
まず、ショートトラックでは“中国びいき”と思われる判定が続出。韓国選手団は提訴するまでに至った。疑惑の判定はこれだけにとどまらず、スキージャンプの高梨沙羅がスーツの規定違反で失格になるなど、日本にも大きな影響をもたらした。
また、影響は競技外にまで発展。BTS(防弾少年団)のRMを筆頭に、韓国芸能人がSNSに自国の選手を称える内容の投稿をするやいなや、中国ネットユーザーからの悪質コメントが殺到した。口汚く罵る言葉や、嘔吐の絵文字、親指を下に向けた絵文字など、SNSは見るに堪えない状況になっていた。
ほかにも、カミラ・ワリエワ(15、ROC=ロシア・オリンピック委員会)のドーピング問題に言及した、韓国のレジェンドにも同様の事態が起こった。
2月14日、元フィギュアスケーターのキム・ヨナは、自身のインスタグラムに「ドーピング規定に違反した選手は競技に出場できない。この原則には例外があってはならない。すべての選手の努力と夢は公平であり、大切に考えられなければならない」という内容の文章を掲載し、ワリエワの出場反対を仄めかした。
これは、選手時代はもちろん、その後も公開的にこのような問題を取り上げたことのないキム・ヨナだったので、大きな反響をもたらした。しかし、この投稿にロシアからの悪質コメントが多く寄せられた。なかには「15歳の女の子を壊して幸せですか?」「30歳のおばさんが15歳の少女を攻撃した」など、誹謗中傷ともいえる内容も見受けられた。
4年後の2026年イタリア・ミラノ/コルティナ大会は、健全な競技会として平和に終わることを願うばかりだ。
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