2カ月前とは状況が違う。キム・ミンジェがプレーする北京国安(中国)は、簡単な相手ではない。
全北現代は5月7日午後9時(日本時間)、中国・北京で北京国安とアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージG組・第5戦を行う。全北はこの試合に勝つか、引き分ければ、決勝トーナメント進出を決めることができる。
全北は現在、勝ち点9。2位の北京(7点)と3位の浦和レッズ(4点)を抜いて、首位に立っている。同日、浦和がブリーラム(タイ)を破って勝ち点を7に伸ばしても、全北が北京戦で勝ち点1を追加すれば、最終第6戦の結果にかかわらず、2位以上の通過が確定する。
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去る3月、ホームで行われた北京との最初の対戦で全北は、3-1の完勝を収めた。当時は特別な困難もなく勝ち点3を手に入れたが、今回のアウェー戦は容易ではないかもしれない。北京の最近のペースが非常に良いからだ。
北京は全北に敗れた後、公式戦で一度も負けていない。中国スーパーリーグと中国FAカップ、そしてACLと3つの大会を並行して行った11試合で、10勝1分を記録している。特に最近は公式戦9連勝という、圧倒的な成績を残している。
スーパーリーグでは2位の上海申花を勝ち点5差で引き離して、首位を走っている。ACL決勝トーナメント進出も有力視されている。攻守すべてが安定的だ。9試合で18得点を奪い、失点は3。5月4日には中国最強クラブといえる広州恒大を相手に、1-0で勝利した。
北京の上昇の中心には、韓国人センターバック、キム・ミンジェがいる。キム・ミンジェは北京が9連勝を収めた期間、6試合に先発出場して大活躍した。
スーパーリーグでは外国人選手が3人だけプレーすることができるのだが、ロジャー・シュミット監督はFWセドリック・バカンブの代わりに、キム・ミンジェを選択している。攻撃陣にはセドリック・バカンブの代わりはいるが、守備陣にはキム・ミンジェの代わりがいないからだ。先発出場が難しいと見られていたキム・ミンジェは、レギュラーの座を勝ち取って北京の9連勝を牽引している。
北京の最近の成績は、全北にもプレッシャーを与える。さらにACLは、外国人選手を4人まで起用することができる。北京は全北戦でキム・ミンジェだけでなく、レナト・アウグスト、ジョナタン・ビエラ、セドリック・バカンブまで先発出場させることができる。前回対戦のイメージで油断すると、一撃を食らう可能性が高い。
全北としては、今回の北京戦で決勝トーナメント進出を決めたいところだ。
最終戦の相手はブリーラムだが、全北はアウェーで敗れた経験がある。もし全北が北京に敗れ、浦和がブリーラムを破れば、順位の計算が複雑になる。北京が首位に立ち、全北は浦和に2点差で追われる。最後の最後まで気が抜けない状況に陥る可能性がある。
Kリーグでも激しい順位争いが続いているだけに、早々とグループステージを突破することは、多くの面で全北にとって利点となる。
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