“コリアンモンスター”柳賢振（リュ・ヒョンジン／ロサンゼルス・ドジャース）が、ビッグゲームに強いピッチャーであることを全米に証明した。1816日ぶりにポストシーズン2勝目をあげ、昨年ワールドシリーズの舞台に立つことができなかった悔しさを晴らした。この日の力投で、ストーブリーグを熱くするフリーエージェント（FA）のひとりに浮上した可能性が高いとみられる。
柳賢振は10月5日（日本時間）、ドジャースタジアムで開かれたメジャーリーグ・ナショナルリーグ・ディビジョンシリーズ（NLDS）第1戦で先発登板し、アトランタ・ブレーブスを相手に7回を投げて4安打8奪三振、無失点に抑えた。
柳賢振がポストシーズンで勝利を収めたのは、デビューシーズンの2013年10月15日、セントルイス・カージナルス戦を7回無失点で勝利して以来、1816日ぶりだ。肩の手術で2シーズンも出場できなかった投手とは思えない力投で、チーム最強の左腕エースであることを証明してみせた。
試合を見守った現地取材記者たちも、称賛を惜しまなかった。特にドジャースを取材する現地記者らは「柳賢振を韓国語で意訳すると“エース”だ」という言葉で賛辞を伝えた。「柳賢振と書いてエースと読む」というわけだ。
柳賢振
柳賢振は今季、内転筋のケガで3カ月ほど休んだが、15試合に出場して7勝3敗、防御率1.97を記録。特にシーズン終盤の3試合は19イニング1失点で、ドジャースの劇的な西部地区優勝を牽引する立役者となった。
何より肩の手術の後遺症を完全に払拭したことで、自らの価値を高めたといえる。柳賢振は今回の試合で復帰後、最多となる104球を投げたが、球速や球威に衰えは見られなかった。左腕投手に強いブレーブス打線を完璧に封じており、柳賢振は自身の“身代金”をさらに引き上げたといえる。視界は良好だ。
（構成＝呉 承鎬）
