韓国政府は新型コロナの感染者数増加を受け、「新社会的距離確保」実行段階を4月9日に発表する予定だという。
韓国では、1日あたりの新規感染者数が300~400人台に減らず、500~600人台に増加する兆しが見えると、社会的距離確保など防疫措置を強化するものと見られている。距離確保措置が調整されれば、首都圏地域における入場観客数は相対的に減少せざるを得ない。
韓国政府の保健福祉部は6日、「4次流行の可能性もあり、非首都圏への拡大傾向についても警戒している」とし、「全体的な防疫期間と社会的受容性を考慮し、距離確保段階の調整と防疫規則強化の可否を決定する予定」と明らかにした。
距離確保第2段階を維持している現在の状況では、首都圏にある蚕室(チャムシル)、文鶴(ムンハク)、水原(スウォン)、高尺(コチョク)にあるスタジアムの収容は10%となっており、非首都圏で1.5段階の社稷(サジク)、大邱(テグ)、昌原(チャンウォン)、光州(クァンジュ)、大田(テジョン)のスタジアムは30%の収容に制限されている。
昨シーズンの韓国プロ野球(KBO)は、新型コロナの影響で観衆収容に多くの制限が設けられた。
7月に10%の観衆収容が開始され、距離確保措置が緩和されると20%台まで増加したが、感染者の増加に伴い以後2ヵ月間は無観客試合でリーグ進行を維持することに。韓国シリーズでは50%の収容が許可されていたが、再び10%まで減少している。
KBOは今季の開幕を控え、レギュラシーズンが無観客試合とならないよう、キャンプ期間中の練習試合を無観客で開催。観客もレギュラシーズンの無観客を防ぐため、球団の統制に従い、「距離を取る」「座ろう」「肉声での応援自粛」など防疫規則を遵守してきた。
しかし、9日に首都圏地域の「距離確保」が2.5段階に上られた場合、防疫規則に従って全てのプロスポーツは無観客となる。
昨年は無観客試合に相当苦しんでいたようだ。選手たちは皆、口を揃えて「観客がいるといないでは大きな差がある。ファンの前で勝ちたい」といった声が多かった。
歓声と熱気があふれるスタジアムを、選手もファンも望んでいる。
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