米メジャーリーグ、テキサス・レンジャーズのヤン・ヒョンジョンが、開幕ロースター26人入りを目前にした最後のテストで自ら窮地に追い込まれた。
ヤン・ヒョンジョンは3月30日(日本時間)、ミルウォーキー・ブルワーズとのオープン戦で、アウトカウント2つを取る間、3被安打などで2失点し、降板を余儀なくされた。
これまでオープン戦9.1イニングで、10奪三振無四球の活躍でメジャーリーグ進出が確実視されていたが、ブルワーズ戦で突如制球が急激に乱れた。
6回表、スペンサー・パットンに続いて2番手リリーフとして登板したヤン・ヒョンジョンは、ブルワーズ先頭打者の3番クリスチャン・イェリッチを四球で出塁させるも、続く4番のアビサイル・ガルシアをセンターフライ、5番のジャッキー・ブラッドリー・ジュニアをライトフライで処理し、危なげなく任務を遂行するかに見えた。
しかし、6番ロレンゾ・ケイン、7番オマー・ナルバエスを立て続けに四球で出塁させてしまい、二死満塁の危機に。制球が乱れて満塁になると、ダグ・マシスブルペンコーチがマウンドに上がり落ち着かせる場面も見られた。
コーチの言葉も虚しく、続くオーランド・アルシアに右中間フェンス前に落ちるグラウンドルールの2塁打で2点を許してしまったヤン・ヒョンジョン。クリス・ウッドワード監督はレギュラシーズンの前哨戦同然のこの試合で、これ以上の失点を防ごうと右打者ルイス・ユーリアスに対して右腕ジミー・ハーゲットを起用し鎮火させた。
ヤン・ヒョンジョンが相手したブルワーズ打線の6人は全員メジャーリーガーだった。
これでオープン戦成績は5試合で10イニング、12被安打、3与四球、10奪三振、6失点、防御率5.40となり、開幕戦ロースターの26人入りが不透明になった。レンジャーズは31日にもブルワーズと最後のオープン戦を行う。
現状、ヤン・ヒョンジョンの詳しい契約内容は明らかにされておらず、開幕戦ロースター入りできなかった際の去就がどうなるのかわからない。
球団がマイナーリーグ行きを指示した時、オプトアウトでフリーエージェントになれる権利を保有しているかさえも定かではない。
ヤン・ヒョンジョンのアメリカ生活は今後どうなってしまうのか。彼自身、現在は気が休まらない状況だろう。
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