テキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んだヤン・ヒョンジョン(32)が3月1日(日本時間)に2度目となるブルペンでのピッチングを行った。
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アリゾナ州サプライズで行われているキャンプでヤン・ヒョンジョンは、フォーシーム、チェンジアップ、カーブなど多彩な球種で40球を投げこんだ。現在はオープン戦の登板は未定となっている。
ヤン・ヒョンジョンはマイナー契約の招待選手としてメジャーリーグのキャンプに合流しており、残り3週間ほど試される立場に置かれている。メジャーリーグでは通常、レギュラシーズン開幕の1週間ほど前に1軍を固める予定となっている。
そして現在のレンジャーズには、ヤン・ヒョンジョンと同じ立場に置かれている投手がいる。その選手はベテラン右腕のイアン・ケネディ(36)だ。
イアン・ケネディも2月24日にレンジャーズとマイナー契約を結んだばかりで、ヤン・ヒョンジョンとともに開幕戦のロースター入りを狙っている。
ヤン・ヒョンジョンが韓国プロ野球のベテランだとすれば、イアン・ケネディはMLBであらゆる経験をしてきた百戦錬磨のピッチャーだ。
イアン・ケネディはカリフォルニア出身で、2003年のMLBドラフト14巡目(全体425位)でセントルイス・カージナルスからで指名されるも、南カリフォルニア大学に進学した経緯を持つ。
その後2006年、ニューヨーク・ヤンキースに1巡目(全体21位)で指名され入団。2009年にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスにトレードで加入し、2011年シーズンには21勝4敗、平均自責点2.88の記録で最多勝を獲得した。
2013年から2015年まではサンディエゴ・パドレスでプレーシ、2016年にカンザスシティ・ロイヤルズに移籍。ロイヤルズでは自身最長の5年間プレーしている。2019年から球威の衰えもありリリーフに転向し、クローザーとして30セーブを挙げた。
2020年シーズン終了をもってロイヤルズと結んだ5年7000万ドル(約70億円)の契約が終了し、フリーエージェントでレンジャーズとマイナーリーグ契約を結んだ。レンジャーズGMのクリス・ヤングとは、ロイヤルズでチームメイトとして切磋琢磨した仲として知られている。
球威こそ全盛期よりも衰えているものの、前述した通りMLBで長期間戦い抜いてきたイアン・ケネディの投球術は錆びついていないはずだ。
強敵ではあるものの、経験という計り知れない武器を持ったイアン・ケネディの存在は、ヤン・ヒョンジョンにとって学ぶべき点は多いだろう。
ヤン・ヒョンジョンも先発、リリーフなど職場を選ばず、開幕戦でのロースター入りが最優先の目標しており、ベテラン投手同士が争う登録枠入りにも目が離せない。
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