蔚山現代“10番”ユン・ビッカラムが中国移籍?ACL出場資格撤回の山東泰山が年俸倍額オファーか

2021年02月20日 サッカー #Kリーグ

2021シーズンのKリーグ開幕まで残り10日を切ったなか、蔚山現代の“10番”ユン・ビッカラム(30)に中国移籍説が浮上している。

昨年1月に蔚山現代に加入したユン・ビッカラムは昨シーズン、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で4ゴール3アシストをマーク。蔚山現代を8年ぶりのアジア王者に導き、自身も大会MVPを受賞する活躍ぶりから、昨年末に中国や中東のクラブから熱い関心を寄せられていた。

ただ、その当時は移籍が実現せず、ホン・ミョンボ新監督のユン・ビッカラムに対する信頼もあり、残留は確実と見られていた。最近カタールで行われたクラブW杯でもユン・ビッカラムは重用され、5位決定戦のアル・ドゥイハル戦でも1ゴールを挙げていた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ユン・ビッカラム

ただ、中国スーパーリーグが今年からサラリーキャップを強化し、クラブ運営費にも制限をかけたことで、ユン・ビッカラムへの関心が再燃した。

改正されたサラリーキャップ制度では、中国のクラブが外国人選手獲得に支出できるのは最大300万ユーロ(日本円=約3億8000万円)まで。チーム内外国人選手の年俸総額も1000万ユーロ(約12億8000万円)を超えてはならない。一時は欧州トップクラスの選手が列をなして中国に進出したが、この影響で最近では“脱出ラッシュ”が目立っている。

ユン・ビッカラムにとっては魅惑的なオファー?

そのなかで、ライセンス規則違反のため今シーズンのACL出場資格を撤回された山東泰山は、元イタリア代表FWグラツィアーノ・ペッレがサラリーキャップ制度の余波で退団。パルマ加入を通じてイタリアへと復帰した。山東泰山は新たな外国人選手を欧州で探したが、制限された予算の中では獲得が事実上不可能だった。

そこで、アジア市場に目を向けた山東泰山のターゲットとなったのがユン・ビッカラムだ。最近では昨シーズンのKリーグ1(1部)MVPである韓国代表MFソン・ジュンホ(28)も、全北現代から山東泰山に移籍している。

中国の移籍市場に詳しい複数の関係者によると、山東泰山はまだ蔚山現代に正式オファーを送っていないが、ユン・ビッカラムの年俸を少なくとも150万ユーロ(約1億9000万円)から200万ユーロ(約2億5000万円)と設定しているという。これはユン・ビッカラムの従来の年俸(10億6500万ウォン=約1億650万円)よりも高い金額だ。選手キャリアの折り返しを迎えつつあるユン・ビッカラムとしては、魅惑的なオファーとも言えるだろう。

とはいえ、ホン・ミョンボ監督はユン・ビッカラムをチームの中心に据えて新シーズンの準備を進めてきた。ユン・ビッカラムもやはり、ホン・ミョンボ監督に対する信頼は強い。今後、山東泰山が正式に蔚山現代にオファーすれば、コーチ陣とユン・ビッカラムの間で話し合いが設けられるだろう。

仮にユン・ビッカラムの山東泰山移籍が決まった場合、蔚山現代はU-23韓国代表MFイ・ドンギョン(23)や、新加入のジョージア代表MFヴァレリ・カザイシュヴィリ(28)にユン・ビッカラム同様の役割を任せる見通しだ。

果たして、蔚山現代の背番号10番はKリーグ開幕前にして国外移籍を決断するのだろうか。

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