かつては元阪神オ・スンファンも…韓国プロ野球で議論呼ぶ“投球フォーム問題”

野球の試合において、監督が相手チームの投手の投球フォームについて審判にアピールする場面は意外と多い。

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野球規則の投球項目は大半が“投手の足”に集中しているため、いくつかの原則さえ守ればいくらでも自分なりのフォームに修正できるからだ。

一角では、「投手の球威があまりに良く、どこかで試合の流れを変えなければならないとき、最も簡単に提示できるレパートリー」と説明する。

そうしたなか、韓国プロ野球でLGツインズ所属の元メジャーリーガー右腕投手、タイラー・ウィルソンの投球フォームが議論を呼んでいる。

タイラー・ウィルソン

ウィルソンはボルチモア・オリオールズ時代の2017年、走者がいないときは自由な足(左足)を後ろに引いてから投球動作を始めるワインドアップの形態を取っていた。

ただ、韓国プロ野球進出以後は、比較的遅いクイックモーションなどの弱点を補うため、走者の有無にかかわらず、セットポジションから投球を行っている。

野球規則5.07のワインドアップポジションの項を見ると、「実際に投球するときを除いて、どちらの足も地面から上げてはいけない。ただし、自由な足(軸足でない足)を一歩後方に引き、さらにもう一歩前方に踏み出すことはできる」と明示されている。

ウィルソンは自由な足を上げたり下げたりと動かし、軸足(右足)のかかとを投手板から離れてしまうことがあった。これに厳格に規定を適用すれば、反則投球とみなすこともできる。

去る7月28日に行われたSKワイバーンズ戦、ウィルソンは審判から投球フォームに関する指摘を受けた。その後、彼は軸足の右足を固定し、左足の動きも少なくした。その結果、バランスを崩して四球や安打を許してしまった。

日本プロ野球経験者もかつて投球フォームが話題に

ウィルソン以前にも、韓国プロ野球では投球フォームが議論を呼んだことがあった。

斗山ベアーズでコーチを務めるペ・ヨンスは現役時代、“二重動作疑惑”に苦しめられた。

現役時代のぺ・ヨンス(左)

自由な足を上げるタイミングを調整したり、上げた足を揺らしたりする動作をしたことで、「反則投球ではないか」と議論に巻き込まれたのだ。

また、ぺ・ヨンスは「軸足のひざの動作に一貫性が無い」という理由で、投球フォームの改善を指示されたこともあった。

さらには、元阪神タイガースのオ・スンファン(サムスン・ライオンズ)も二重動作の議論の的になった一人だ。

彼は、ストライドの過程で地面を一度ひっかくような独特なモーションを取ったことがあった。その際、本人は「自分がそういう風に投げることを映像を見て知った」と驚いた様子を見せていた。

彼のストライドについては数回にわたって議論がなされたが、最終的には「一貫性がある」との結論が下され、問題なく終結していた。

オ・スンファン

試合途中に相手監督から投球フォームについてアピールされれば、投手本人の立場としては変に気を使うことになる。

例え問題のない動作であっても、心理的に打撃を受けて集中力が分散する。そのため、制球やバランスが崩れてしまう。

これによって若手投手が試合を崩してしまうケースもある一方、老練な監督は試合の流れを変えるため、意図的にアピールを行う場合もある。

現場では、監督による投球フォームに対するアピールも“野球の一部”と容易に流す雰囲気がある。かといって、実際に規則の適用を行う審判たちもそのようになってはならない。

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