埼玉西武ライオンズの投手・今井達也(27)がポスティングシステムを利用したメジャーリーグ挑戦を表明した。契約規模は最大6年1億5000万ドル(日本円=約231億円)とも伝えられ、韓国メディアも関心を示している。
西武は11月10日、今井のポスティングシステムを利用したMLB挑戦を容認したことを発表した。海外FA権を保有していないため、45日間の交渉期間内にMLB球団との契約に至らなければ、2026年は再び西武に戻る。
今井はこれまでNPBオールスターに3度選出され、通算963.2回で防御率3.15という成績を残してきた。身長180cm・体重70kgと大柄ではないが、ストレートは150km台中盤を常時記録し、最速160km台まで到達する剛速球を投げる。今オフの市場では「トップクラスの先発投手候補」とも評価されている。
三振率22.3%に対して四球率が11.52%。『MLB.com』は「四球の比率が多少高い方」としながらも、「4シーズンの間で当該の比率(四球率)を毎年減らしてきた点は非常に好材料だ」と評価した。
今季は163.2回で防御率1.92とし、四球率は7.02%まで改善。178奪三振に対して四球数は45、被本塁打はわずか6本だった。「8回ノーヒット1ラン」と「17奪三振の完封勝利」は、今季の象徴的な登板として語られている。
年齢の若さもメリットとして働いているようだ。来年5月に28歳を迎える今井を『MLB.com』は「多彩な球種を操る投手」として、「最速160km台の速球とスライダーを主に使う。チェンジアップやスプリットも可能なうえ、シーズン後半にはシンカーも加わった」と伝えた。“メジャーリーガー相手でも通用する”というのが業界の展望だ。
注目される契約規模についても、アメリカメディア『MLBトレード・ルーマーズ』は今井を今年のFA市場トップ50の7位に位置づけ、最大6年1億5000万ドル規模の契約を予想した。複数球団が関心を示す一方で、MLBでは先発ローテーションの下位やリリーフ起用の可能性もあるとみられている。
『MLBネットワーク』のジョン・モロシ氏は「今井はニューヨーク・メッツの千賀滉大と同等か、あるいはそれ以上の可能性がある」とし、「サンフランシスコ・ジャイアンツ、メッツ、ボストン・レッドソックスなどが興味を示している」と伝えた。また、今井が満25歳以上であるうえ、海外のプロリーグで最低6シーズンはプレーしたため、国際ボーナスプールの制限対象外である点も大きな魅力だという。
これらを受け、『スポーツソウル』は「“6年2185億ウォン(約231億円)は実話?”韓国相手に痛恨の記憶ある日本人投手、今MLBへ行きます」と見出しを打って報じた。
今井は2023年の「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」にオーバーエイジ枠で侍ジャパンに選出され、韓国代表との決勝で先発登板したが、味方の失策もあり4回5被安打2失点(自責点1)で降板していた。そんな西武エースのMLB挑戦を韓国も見守っているようだ。
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