鮮烈な代表デビューを飾った韓国球界の“スーパールーキー”が、侍ジャパンとの強化試合に向けて並々ならぬ自信を示している。
【写真】「なぜ日本が“野球強国”なのか…」韓国ルーキー羨望の眼差し
19歳右腕の鄭宇宙(チョン・ウジュ/ハンファ・イーグルス)は11月9日、ソウルの高尺(コチョク)スカイドームで行われたチェコ代表との強化試合第2戦で5回裏二死一、三塁のピンチで登板し、1.1回を投げて3奪三振、無失点の好投を披露した。
韓国の2点リードから1点差へ迫られ、危うく流れがチェコに傾きかけた場面だったが、ルーキーの力投がチームを救った。チョン・ウジュは回またぎで6回もマウンドに上がり、パーフェクトな投球内容を見せた。
昨年の韓国プロ野球新人ドラフトでハンファの1位指名を受けたチョン・ウジュは、高卒1年目の今季からチームに不可欠な戦力に。プレーオフから韓国シリーズまでのポストシーズンも登板した。2006年11月7日生まれで、最近19歳になったばかりの“新星”だ。
そして今回、代表デビュー戦ながら完璧なホールドを記録し、デイリーMVPにも選出された。MVPに贈られる賞金100万ウォン(日本円=約10万円)は“おまけ”のようなものだ。
試合後、チョン・ウジュは「第1戦に続いて第2戦も勝つことができた。良い雰囲気で日本に行くことができるだろう」とコメント。「先輩たちのコンディションも上がっているので、日本でも良い結果を残せると思う」と、来る11月15~16日に東京ドームで行われる侍ジャパンとの強化試合へ力強い意気込みを伝えた。
また、ピンチでの登板を振り返り「走者がいる場面だったが、(準備する)時間は多くなかったわけではない。十分にウォーミングアップをした。問題なかったと思う。常に“今日こそチャンスを掴みたい”という考えを持っている。運もあった」と語った。WBCで導入されるピッチクロックや大会公認球については「(韓国プロ野球の)レギュラーシーズンよりピッチクロックが短いので、テンポを早くすることを意識した。それで自分のリズムを掴むことができた。特に負担はなかった。ボールはKBOの公認球より柔らかい印象で、ロジンを少し多めに付けた」と説明した。
今回対戦したチェコは、来年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)1次ラウンド初戦で激突する相手だ。チョン・ウジュは「チェコの打者はパワーがある。甘い球には気をつけないといけない。雰囲気に飲まれず、自分たちの野球ができれば良い結果を出せると感じた」と、本大会での“再登板”に意欲を示した。
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