「アメリカで54日ぶりに生中継を観た」
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う紆余曲折の末、ようやく開幕を迎えた2020シーズンの韓国プロ野球に多くの関心が寄せられている。
【写真】韓国プロ野球の開幕戦を美女チアリーダーの熱い応援風景でプレイバック!
韓国プロ野球の開幕は、半年以上も新シーズンを待ちわびた韓国の野球ファンのみならず、はるか遠くのアメリカの野球ファンの“渇き”を解消した。さらには、日本やアメリカをはじめとする9カ国から総勢17社のメディアが球場に駆け付け、こぞって開幕戦を報道した。
韓国プロ野球への熱気は現場の取材陣にとどまらなかった。
放映権契約を結んだアメリカ最大のスポーツチャンネルESPNは、5日のサムスン・ライオンズ対NCダイノス戦を皮切りに、アメリカ全域で1日1試合生中継を開始。
すると、野球に飢えていたアメリカ国内のファンが、続々と韓国プロ野球に目を向け始めた。ツイッターなど各種SNS上では、明け方の時間にもかかわらず韓国プロ野球の感想や応援が次々と書き込まれた。
とある野球ファンは「韓国プロ野球を観るために午前3時30分まで起きていた。良い行動だった」と感想を述べた。メジャーリーグ(MLB)開幕が未だ目途が立たない中、テレビで放映された生中継に嬉しさを感じたことだろう。
また、「パンデミックの状況下で試合をするなんて!アメリカで54日ぶりにテレビ生中継の試合を観たよ」と、喜びをあらわにするファンもいた。
新型コロナ感染予防を意識した始球式も、アメリカ野球ファンの注目を集めた。
5月5日、KTウィズパークで行われたKTウィズ対ロッテ・ジャイアンツでは、こどもの日の始球式を楽しみにしていた小学2年生のファンのため、イベントのキャンセルではなく“接触が行われない”方法での始球式が行われた。野球ボールのデザインのエアーボールに入った子どもが“ボール代わり”となり、マウンドからキャッチャーに向かって真っすぐ歩いていったのだ。
これを観たアメリカ野球ファンは、KTウィズの温かい配慮に賛辞を贈っていた。
もう一つの新鮮な衝撃は“バットフリップ(バット投げ)”だ。
韓国プロ野球では長打の後、打者がたびたび行うことがあるが、MLBではビーンボール(頭部を狙った投球。反則行為)やベンチクリアリング(両チームの選手がベンチから飛び出しもみ合いになること)につながりかねない行為に分類される。
自国で禁忌されている行為が韓国プロ野球では自然に行われていることも、アメリカ野球ファンが大きな興味を示す理由の一つだ。
ESPNもこの行為を見直し、サイトに“バットフリップ”コーナーを設けた。ESPN記者のジェフ・パッサン氏は「韓国の選手は一塁打や二塁打、三振と関係なく、とてつもなく素晴らしい“バット投げ”を見せてくれる」と期待感を示した。
とある野球ファンもバットフリップを集めた映像を掲載し、「韓国プロ野球を観たら他は観られなくなる。面白さとショーでは韓国プロ野球の方が好きだ」と絶賛した。
新型コロナによってアメリカ全域のプロスポーツが中断されたことで寄せられるようになった関心は、良い方向へと傾いている。野球への飢えがずっと長かっただけに、韓国プロ野球に向けたグローバルな関心は、今後も続く見通しだ。
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