ACLでヴィッセル神戸らJリーグ勢とも対戦し、日本でも注目を集めた光州(クァンジュ)FC。同クラブの“無資格選手”騒動をめぐって、今度は国内クラブが正式に異議を申し立てる事態となっている。
浦項(ポハン)スティーラーズは5月19日、光州の“無資格選手”騒動に異議を申し立てる公文書を、Kリーグを主管する韓国プロサッカー連盟に送った。連盟もこれを受理し、検討に入っている。
光州は2023年のアルバニア代表FWヤシル・アサニ獲得時に発生した連帯貢献金3000ドル(日本円=約43万5000円)を支払わなかったことで、昨年12月に国際サッカー連盟(FIFA)から選手登録禁止処分を受けた。
ただ、韓国サッカー協会(KFA)はFIFAから選手登録禁止処分という重大な公文書を受け取っていながら、これを履行しなかった。光州もFIFAとのコミュニケーションやクラブ内の引き継ぎでミスを犯した。
結局、光州は処分が科された状態にもかかわらず、今冬の移籍市場で10人の選手を補強し、3つの大会(Kリーグ1、コリアカップ、AFCチャンピオンズリーグエリート)に出場した。
そして最近、光州の“無資格選手”騒動が表面化したわけだが、5月18日のKリーグ1第14節で光州と対戦した浦項が異議を申し立てた。浦項はこの試合、光州に0-1で敗れている。
連盟の規定には、「公式戦に無資格選手が出場し、対戦クラブが48時間以内に異議を申し立てた場合、問題のクラブは0-3の敗戦とみなす」と定められている。
現時点で光州の獲得選手が“無資格”かどうか、正式なアナウンスはないが、浦項は万が一に備えて異議を申し立てたと言える。
光州の問題に対するFIFAの発表が遅れれば、今後、光州と対戦するチームも浦項と同じように異議を申し立てる可能性が高い。
光州では、浦項戦で得点したFWパク・インヒョクをはじめ、ブラジル人FWレイス、DFチン・シウなど、今冬に獲得した選手が“無資格選手”となる可能性がある。
ただ、韓国国内では「没収試合の可能性は低い」と見られている。
これに先立ち、KFAは今回の一件について「本件は故意性のない事務手続き上のミスによって発生した事故であり、現在まで行われた試合に出場した光州所属の当該選手たちを“無資格選手”と判断するには無理がある」としたうえで、「最大限、“故意性のない手続き上のミス”であることを強調し、積極的に追加説明を行う予定だ」と明らかにしていた。
もちろん、まだ正式に決まったことはない。FIFAの判断が残っており、アジアサッカー連盟(AFC)もACLEで準々決勝まで進出した光州に対し、どのような制裁を下すのかが注目されている。
FIFAが直接、連盟や光州に処分を下す可能性は極めて低いとみられる。その代わり、FIFAがKFAに対し、罰金や登録関連の教育プログラム受講を命じる可能性が“現実的なシナリオ”とされている。
ACLEの場合は没収試合として処理されずとも、光州が獲得した賞金を回収するという制裁方法が取り沙汰されている。
ただし、FIFAやAFCがKFAの判断とは異なり、光州に直接制裁を科すことになる場合、連盟がどのような決定を下すかも注目が集まる。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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