マイナー降格で“東京行き”を逃したロサンゼルス・ドジャースの韓国人内野手キム・ヘソン(26)に、現地メディアが慰めの言葉を伝えた。
ドジャースは3月12日(日本時間)、球団公式SNSを通じてキム・ヘソン含む7選手のマイナー降格を発表した。
同日行われたクリーブランド・ガーディアンズとのオープン戦後、デーブ・ロバーツ監督は「キム・ヘソンは東京行きのリストから外れる。当分はキャメルバック・ランチに残り、マイナーの試合に出場する」とコメント。キム・ヘソンのMLB挑戦は傘下マイナーAAAのオクハロマシティ・コメッツから始まることになった。
キム・ヘソンのガーディアンズ戦成績は2打数無安打の1三振。オープン戦通算成績は15試合で打率.207(29打数6安打)、1本塁打、3打点、6得点、OPS(出塁率+長打率)0.613だった。
序盤の不振を克服し、3月には月間打率0.333と持ち直したものの、マイナー降格は回避できなかった。シカゴ・カブスとのMLB開幕戦が行われる東京ドームにキム・ヘソンが立つことはできない。
キム・ヘソンは今年1月4日、ポスティング交渉期限3時間前というタイミングでドジャースと契約し、劇的にMLB進出の夢を叶えた。契約内容は「3+2年」の最大2200万ドル(日本円=約32億円)で、3年間総額1250万ドル(約18億円)の保証に加え、2028年と2029年は球団がオプション権を保有する。
ドジャースが正二塁手のギャビン・ラックス(27)をトレードで放出した際には、キム・ヘソンが順調に主力争いを繰り広げると予想されていた。
しかし、オープン戦では以前から懸念された打撃面の課題が浮き彫りとなり、立場は徐々に苦しくなっった。最終的にはスイング改造にも踏み切ったが、決定的な変化には至らなかった。
何より、MLB屈指の選手層を誇るドジャースなだけに、キム・ヘソンはより厳しい競争にさらされることになった。契約にはマイナー拒否の条項もないため、マイナー行きを命じられればそのまま受け入れるしかない。
そんなキム・ヘソンについて、指揮官は「この4日間、キム・ヘソンは本当に良いプレーを見せた。打席で以前よりリラックスしているように見えたし、中堅手以で彼のプレーを見られたのは良かった」と評価しつつ、「彼は今後もアメリカで打席の経験を積む。我々は、彼がアメリカでシーズンに向けた準備をすることがより重要だと判断した」と語っている。
ドジャース地元メディア『ドジャース・ネーション』もこの意見に賛同。「キム・ヘソンは春季キャンプ中、スイング調整を続けながらMLBの投手に適応する時間を設けた。成績は物足りなかったが、ドジャースは彼の成長を前向きに見ている」と分析し、「彼が今後、MLBの舞台でドジャースに貢献するためには、マイナーで打席を継続的に経験することが大きな助けになるだろう」と伝えた。
また、「キム・ヘソンはより多くのことを学ぶために日本行きを見送り、アリゾナに残るのだ。マイナーでより成長した姿を見せられれば、アメリカ本土開幕戦でのロースター入りを狙える」と、マイナー降格に心を痛めたであろうキム・ヘソンを励ました。
ドジャースは来る3月18~19日に「MLBワールドツアー・東京シリーズ」を戦った後、28日に本拠地ドジャー・スタジアムでデトロイト・タイガースとのアメリカ本土開幕戦を迎える。
キム・ヘソンに与えられた期間は2週間。今回のマイナー降格を“飛躍への一歩”とし、本拠地でドジャースの一員としてプレーする姿を見たい。
(記事提供=OSEN)
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