トッテナムのキャプテンを務める韓国代表FWソン・フンミン(32)も欧州サッカーの“過密日程”に苦言を呈した。
ソン・フンミンは9月26日(日本時間)に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)前日記者会見で、欧州サッカー界の話題に浮上している欧州サッカー連盟(UEFA)の無理な試合数増加に対する意見を伝えた。
ソン・フンミンは「選手が負傷と死闘を繰り広げる姿を見たがる人はいない。試合が多すぎるし、移動距離も多い。自分たち自身、管理をすることがとても大変だ」とし、「精神的に、身体的に準備ができていない状態で試合に臨めば負傷の危険が発生する。我々はロボットではない」と訴えた。
続けて、「必ず試合数を減らさなければならない。そうしてこそ、より高いレベルのサッカーができる。それが目標にならなければならない。50~60試合をし、時には70試合もする。試合日が来たら選手はプレーしなければならない。あまりにも多くの試合が続いている」とし、試合数そのものではなく試合のレベルに集中しなければならないと強調した。
UEFAは最近、無理に大会規模を拡大しているという批判を受けている。中継や広告、スポンサー収入などを少しでも多く集めるためにUEFAネーションズリーグを新設し、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)、ELに次ぐ第3カテゴリーの大会としてUEFAカンファレンスリーグ(ECL)も新設した。
また、CL、EL、ECLは今季からフォーマットが一新され、従来のグループステージではない「リーグフェーズ」で開催されている。
試合数増加によってUEFAは莫大な金を手にすることになるだろうが、選手たちは過密日程を消化するために過度な負荷がかかり、負傷の危険にさらされるという声が高まっている。資本だけに集中したUEFAを指摘する選手が増えている様子だ。
最近でも、リバプールのブラジル代表GKアリソン(31)が「誰も選手に試合数が増えることに関して聞かない」とし、「自分たちの意見は重要ではないかもしれない。しかし、誰もが自分たちの考えを知っている。全員が疲れている。すべての人の意見を聞くことが重要だ」とUEFAを批判した。ソン・フンミンの発言も同じ脈絡から出た。
なお、トッテナムは27日に本拠地トッテナム・ホットスパー・スタジアムでカラバフとのELリーグフェーズ第1節を戦う。そして、3日後の30日には、アウェイのオールド・トラッフォードでマンチェスター・ユナイテッドとのプレミアリーグ第6節に臨む。
ソン・フンミンがなぜ「ロボット」発言をしたのかがわかる部分だ。
◇ソン・フンミン プロフィール
1992年7月8日生まれ。韓国・江原道出身。身長183cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表キャプテン。小学校と中学校ではサッカー部に所属せず、韓国代表経験のある父ソン・ウンジョン氏から直接指導を受けた。2010年にドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでプロデビュー。その後、2013年に移籍したバイエル・レバークーゼンで2年連続二桁ゴールを披露し、2015年にプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーへと移籍。2021-2022シーズンにアジア人初のプレミア得点王に輝き、2023-2024シーズンよりキャプテンを務める。愛称は「Sonny(ソニー)」。
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