チョコパイの人気に後押しされ、韓国のお菓子メーカー「オリオン」のロシア法人が、史上初の年間売上1000億ウォン(約100億円)を突破した。
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オリオンは12月16日、2021年1~11月までのロシア法人の累計売上が、前年同期比29.6%成長した1050億ウォン(約105億円)となり、歴代最高を記録したと発表した。
オリオンは2006年、ロシア・トヴェリ工場を設立し、22兆ウォン(約2兆2000億円)をかけてロシア市場進出を本格化した。工場稼動初年度は169億ウォン(約16億9000万円)を売上げ、2008年からはノボ地域に第2工場を竣工し、チョコパイの生産規模を拡大した。
そして2019年以降、毎年二桁の高成長を続けており、中国・ベトナム法人とともにオリオングループの世界市場での成長を牽引する主軸となっている。今年上半期には、累計売上高1兆ウォン(約1000億円)を達成した。
このような成長の背景には、現地の消費トレンドの変化に合わせた攻めた新製品開発が挙げられる。現在ロシアでは、オリオン法人の中で最も多い11種のチョコパイを生産・販売している。
チョコパイは、進出初期からお茶とケーキを一緒に楽しむロシアの食文化とともに、“国民的パイ”として定着した。2019年からは従来のオリジナルフレーバーから離れ、地元消費者に親しまれている、チェリー、ラズベリー、カシス(ブラックカラント)、マンゴー味など、フルーツジャムを活用した製品を相次いで発売し、人気を集めた。
従来の「チョコソンイ」(きのこの山のようなお菓子)のほか、「コソミ」「しっとりとしたチョコチップ」など、ビスケット製品のラインナップを拡大したのも功を奏したという。
なお、オリオンは2022年、ロシアのトベリ州に新工場の完成を控えている。新工場が稼動すれば、チョコパイの供給量を年間10億個以上に拡大するだけでなく、パイ、ビスケットなど多様な新製品も披露する予定となっている。そしてこれを土台に、ロシアだけでなく中央アジアや東欧市場も積極的に攻略する計画だ。
オリオン関係者は「オリオンならではの差別化された製品開発力量と、ロシア文化に合わせた多製品群戦略が功を奏した。来年には新工場を本格稼働し、新規市場を積極的に開拓して第2の飛躍に乗り出す」と述べた。
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