海外旅行の“2週間隔離”が不要に、韓国とサイパンが締結した「トラベルバブル」とは?

2週間の隔離による負担がなくなり、気軽な海外旅行が戻ってくるようだ。

韓国の国土交通部は7月1日、ソウル中区小公洞(チュング・ソゴンドン)にあるロッテホテルで、サイパンとトラベルバブル(Travel Bubble、旅行安全圏域)施行合意文署名式を開いたと明らかにした。

この署名式にはファン・ソンギュ国土部第2次官と、ラルフ・トーレス北マリアナ諸島州知事が出席した。

トラベルバブルは防疫管理への信頼が確保された国家間の隔離を免除し、自由な旅行を認めることを意味する。今回の合意は、6月6日に韓国政府がトラベルバブル推進案を発表して以来、防疫信頼国と結ぶ初の成果だ。

「トラベルバブル」その内容とは?

両国の合意内容によると、旅行客は両国の国籍保有者、またはその外国人の家族でなければならないとされている。自国の保健当局が承認した新型コロナワクチンの接種を完了し、14日が過ぎてから効力を認めるという。

(写真提供=韓国国土交通部)トラブルバブル署名式の様子

ただ旅行期間の防疫安全を確保するため、旅行会社を通じた団体旅行客のみ認めるそうだ。

観光客は自国の保健当局で発給した予防接種証明書と、出発前72時間以内の「新型コロナ陰性確認書」を所持しなければならない。

そして現地到着当日には検査を受け、指定されたホテルの客室で待機したあと、陰性が確認されれば本格的に旅行を楽しむことができる。

状況悪化時も考慮

今回の合意文には、防疫状況が悪化する場合に備えた安全装置も盛り込まれている。合意後、両国または一方で確診者数が増加したり、変異ウイルス発生などで防疫状況が悪化したりした場合、両国の合意によって開始日延期の可能性も設けられている。

また施行後に防疫状況が悪化した場合、トラベルバブルを一時中断できる「サーキットブレーカー」制度に関する説明も盛り込まれた。

国土交通部の関係者は「協定署名後から集客が可能になる」としつつも、「ただ、現地防疫措置の事前点検、および旅行会社の集客のための準備過程を考慮すると、7月末から8月初旬に旅行が可能になると見通している」と明らかにした。

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