韓国の大手シネコン3社(CGV、ロッテシネマ、メガボックス)は、新型コロナワクチン接種者に対してチケット料金割引などのインセンティブを提供すると明らかにした。
韓国上映館協会は6月1日、新型コロナの終息と日常への早期回復のため、シネコン3社が参加するコロナ予防接種奨励キャンペーン「コロナワクチン接種で一緒に乗り切りましょう!」を実施すると発表した。今回のキャンペーンは6月1日から30日まで1カ月間にわたって行われる。
新型コロナワクチンを1、2次接種後(1次接種だけ受けた場合にも該当)、電子予防接種証明書および確認書を所持した観覧客はシネコン3社の劇場で、同伴者1人まで優待価格で映画を観覧することができる。
各社別の優待価格は5000~6000ウォン(約500~600円)に設定され、破格の価格で映画を観覧することができる。メガボックスはポップコーンを2000ウォン(約200円)、炭酸飲料を1000ウォン(約100円)という特別価格で購入可能な特典も追加提供するそうだ。
今回のイベントは新型コロナのワクチン接種に弾みがついている中、政府はもちろん産業界などで各種ワクチン特典が出ている状況と無関係ではない。すでにワクチン休暇の導入や賞金支給など、世界的にワクチン接種を促す支援対策が講じられる中、韓国政府も6月からワクチン接種者に多様な特典を提供する「予防接種完了者日常回復支援案」を発表した。
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この政策を受け、映画館業界もより積極的にワクチン予防接種奨励活動に参加しようと今回のキャンペーン実施に踏み切った。
韓国上映館協会のイ・チャンム会長は、「新型コロナワクチン接種に多くの国民が参加し、以前のような平凡な日常に1日でも早く戻れることを願う気持ちで、今回のキャンペーンを準備した」とし、「映画館は今も相対的に安全な空間だと確認されたが、もっと多くの観客が劇場を訪れ、楽しい時間を過ごすことができる日が戻ることを期待する」と明らかにした
一方最近の韓国では、さまざまな期待作の封切りが相次いでおり、観客を続々と呼び込んでいる。5月19日には『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』と『クルエラ』が公開され、6月には『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』『あの夏のルカ』『イン・ザ・ハイツ』などの海外映画や、チョ・ウジン主演の追撃サスペンス『発信制限』(原題、)『女校怪談リブート:母校』といった国産映画など、多様な作品が公開を控えている。
新型コロナ禍以降も徹底した防疫措置を通じて、これまで上映館内の2次感染事例が全くなかった韓国劇場街だが、政府のワクチン接種者に向けた緩和策が加わり、さらに活気を帯びるものと予想されている。
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