“性差別面接”で騒動となった韓国の東亜製薬が、問題が提起されて半月が経って公式謝罪した。
東亜製薬は3月22日、公式ホームページを通じて「2020年下半期の採用面接進行過程で性差別に該当する質問があったため、謝罪の文を上げる」と、社長名義の公式立場を明らかにした。
東亜製薬側は、「“特定の性別にだけ有利・不利な主題と関連して討論したり、質問したりしない”という女性家族部と雇用労働部の基準を違反した質問だった」とし、「今回の事件で心に傷を負った志願者と、虚脱感を感じた青年たちに申し訳ない気持ちを伝える」と謝罪した。
続いて「東亜製薬は男女同数で構成された人権委員会を運営するなど、男女平等と関連した様々な制度と原則を備えるために努力した」としながらも、「今回の問題はその制度と原則を実践する過程で、会社の管理、監督が徹底されていなかった部分で発生した」と説明した。
同時に東亜製薬は、▲採用システムと手順を再確認し、管理、監督を徹底すること▲男女同数で運営されている人権委員会を強化すること▲採用後も男女平等の問題が発生しないか、配置・昇進、賃金・教育の機会などのプロセスを再確認することなどを約束した。
東亜製薬の公式謝罪について被害者は、ブログプラットフォーム「brunch」に文章を投稿して「今回の謝罪文についても言いたいことはあるが、あえて言わない」とし、「東亜製薬の謝罪を受ける」と明かした。
また被害者は「和解の意味でチェ・ホジン社長に、作家チョ・ナムジュの小説『82年生まれ、キム・ジヨン』を送る」とし、「社長が必ず読み、読み終わったら人事チーム長にも貸してあげればいい」と皮肉った。
『82年生まれ、キム・ジヨン』は、韓国の女性の多くが経験する男女の不平等を描いたベストセラー小説だ。
続いて「ただ東亜製薬は私が謝罪を受けることとは別に、雇用労働部の調査は受けるべきで、誤った行動に対して明確な責任を負わなければならず、それにふさわしい処罰を受けなければならないだろう」と付け加えた。
東亜製薬の性差別面接の問題は、去る3月5日、YouTubeチャンネル「タルラスタジオ」の動画に東亜製薬の面接で性差別があったとのコメントが投稿され、提起された。
それによると、2020年11月に東亜製薬の面接を経験したというAさんは、面接官に「女性は軍隊に行かないから男性より給料が少ないが、どう思うか」「軍隊に行くつもりはあるか」などと質問されたという。
そんな面接が論議となり、東亜製薬製品の不買運動まで起きた。
その後、東亜製薬は「面接過程で面接官1人が志願者に、面接マニュアルを逸脱し、志願者を不快にさせたことが確認された」とし、「志願者に心から謝罪し、顧客に心配をかけて申し訳ない」と謝罪した。
しかし騒動が収まらず、東亜製薬側は3月9日、議論の当事者である人事責任者に懲戒を下したとされる。
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