韓国空軍兵士の“皇帝軍生活”に対する世論が沸騰しているなかで、軍が正式な捜査に着手した。
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軍側は6月15日、空軍・防空誘導弾司令部第3旅団所属の兵士Aが“皇帝軍生活”をしたという疑惑について正式捜査に着手した。
兵士Aは兵役で軍生活をしているにもかかわらず、1人部屋で生活し、洗濯を副士官にやらせ、また無断外出をするなど、まるで“皇帝”のような軍生活を送っているとされる。A氏は総合金融グループであるナイスグループ副会長の息子とされ、生まれながらの経済格差を皮肉る「金の匙」(超富裕層を指す造語)ということで、さらに論議に火をつけた。
空軍関係者は6月15日、「兵士Aと関連して提起された疑惑に対して監察が進行中だが、勤務地からの無断離脱などの事実が捕捉され、軍事警察が捜査に着手した」とし、「外出証を発給せずに無断離脱した容疑などを受けている」と明かした。
去る6月12日から監察に入った空軍本部が、その兵士に提起された▲洗濯・飲料水配達など副士官への雑事▲1人部屋使用▲無断外出などの疑惑を調査した結果、かなりの部分が事実であったことが判明したという。
空軍はまた、第3旅団本部の監察のために要員2人を追加投入した。空軍関係者は「空軍の第一線部隊を対象に、このような高強度の監察が行われるのは今回が初めてだ。捜査の結果、責任を負う人員は階級を問わず、厳重に処罰する」と述べた。
韓国空軍ウォン・インチョル総長は同日午前、戦隊級以上のすべての部隊の指揮官たちがオンラインで参加した緊急対策会議を主管し、「空軍部隊で発生した“兵士の軍服務関連の疑惑”は、国民の信頼がここまで崩れることはなかったというほど、非常に厳重であることを認識しなければならない事案だ。総長をはじめとする各級部隊指揮官は、深い省察が要求される」と述べた。
なお兵士Aは、自分の疑惑が大統領府ホームページの国民請願に投稿された当日である6月11日、皮膚疾患の治療を目的として請願休暇をとっていたことがわかった。国民請願に投稿された文章は、兵士Aが休暇をとった日の夕方に公開された。つまり現在は休暇中の可能性が高い。
空軍は、捜査対象者である兵士Aの部隊への早期復帰措置などは、現在は考慮していないと説明した。兵士Aは最大10日間の休暇を使用することができる。
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