“ナッツ姫”の母親に検察が懲役2年を求刑…従業員にハサミを投げつけ、蹴るなどの暴行も

2020年04月08日 社会 #財閥問題

従業員への常習暴行容疑で裁判に引き渡された、韓進グループの故チョ・ヤンホ会長の夫人で、“ナッツ姫”ことチョ・ヒョナの母イ・ミョンヒ氏に、検察が懲役2年を求刑した。

【画像】「死んでしまえ!」“ナッツ姫”と思われる女性の暴言動画が波紋

検察は4月7日、ソウル中央地裁・刑事合意25-3部(クォン・ソンス、キム・ソンヒ、イム・ジョンヨプ部長判事)の審理で開かれたイ・ミョンヒ氏の結審公判で、「この事件は被告人が優位な立場を利用して被害者たちを常習的に暴行し、被害者たちは生計のために対応できなかったという典型的なパワハラ」とし、「被告人の行為に相当する刑が宣告されなければならない」と、懲役2年を求刑した。

続いて「被害者たちが暴力と悪口に耐えたのは、生活のために仕事を辞めることができなかったから」とし、「掃除をきちんとできていない、自分の言うことを聞かないなど、被害者たちに暴力を振るった合理的な理由を見つけることも難しい」と付け加えた。

物を投げ、蹴るなどの暴行も

イ・ミョンヒ氏は2011年11月から2018年4月まで、運転手など9人に22回に渡って大声を上げて悪口を言ったり、手で叩いて傷を負わせたりした疑いで起訴された。

母イ・ミョンヒ(左)と“ナッツ姫”ことチョ・ヒョナ

また、ソウル鍾路(ジョンロ)区にある自宅で、出入口の管理をきちんとしていなかったという理由で警備員に枝切りハサミを投げ、道路上で車に荷物を載せなかったと運転手を足で蹴って怪我を負わせたことも判明した。

彼女はフィリピン人女性を不法雇用した容疑でも起訴され、2019年の控訴審で懲役1年6カ月、執行猶予3年を宣告されたことがある。

イ・ミョンヒ氏は最終陳述で、「すべてが私の不徳のいたすところで、心から謝罪し、反省して悔いている」と述べた。

「夫が亡くなってから眠れない」

また「明日が夫チョ・ヤンホの1周忌であるが、会長が亡くなってからは眠ることもできず、早く死んでしまいたいという悪い考えもした」と涙声で話し、「このような事情を踏まえて善処をお願いする」と訴えた。

彼女は去る4月5日、永宗島(ヨンジョンド)を行ってきたとしながら「大韓航空の飛行機の92%が空港に集まっていた。私の子供たちも戦々恐々しており、他の心配で眠ることができない」とし、「残りの人生、子供とともに反省し、良い仕事をする」と述べた。

イ・ミョンヒ氏の弁護人も、彼女が家族の“パワハラ騒動”による世論の非難なかで過剰に調査を受けた面があり、被害者と和解したうえに高齢であることを訴えた。

イ・ミョンヒ氏の次女で、“水かけ姫”ことチョ・ヒョンミンのパワハラ騒動のことを指しているといえる。

イ・ミョンヒ氏の宣告公判は、5月6日に行われる予定だ。

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