福島第一原発で放射性物質を含む汚染水が漏れ出たと報じられた。
これを受け、キム・ソンギュ原子力安全委員会放射線防災局長は2月8日、政府ソウル庁舎で開かれた福島汚染水放流ブリーフィングで、「今回の汚染水漏れはALPS(多核種除去設備)による浄化以前の段階で発生したもので、汚染水放流とは直接的な関連がない事案だが、日本と国際原子力機関(IAEA)からそれぞれ情報を共有された」と述べた。
続けて「今回発生した事件を契機にモニタリングを強化したが、環境放射線監視機計測値は普段の水準を維持するなど、有意な変化はなかった」と明らかにした。
東京電力によると、7日8時53分頃、高温焼却炉建屋に設置している第2セシウム吸着装置で発生する水素を排出するためのベント口から、水が漏れ出ていることを協力企業の作業員が発見したという。量は約5.5トンで、放射性物質の総量は約220億ベクレルとされている。
本件に関して、キム局長は「日本大使館から17時59分に連絡を受け、IAEAからは18時57分に通知を受けた」とし、「放流施設と直接関係はないが、直接的な関連事項に対して事件・事故がある場合には持続的に改善要求をする予定」と話した。
続いて、発生後に通報を受けるまで時間が遅れたのではないかという質問には、「(日本とIAEAが)基礎的な事項を確認する過程がかかったようだ」とし、「より早く通報されるよう協議要請をする」と述べた。
また、「(韓国)政府は詳細な発生原因など、追加で確認が必要な事項について日本原子力規制委員会(NRA)に問い合わせた」として、「今後、追加で事実関係が確認されればブリーフィングで説明する」と付け加えた。
なお、6日にソウル行政裁判所が下した、原子力安全委員会が福島汚染水放出の安全性に関して日本側に質問した内容の大部分を公開しろという判決に関しては、政府の控訴可否はまだ決定されていないと明らかにした。
そして「安全委員会は日本の汚染水放流に関して、科学技術的検討のために日本のNRAに審査をどのようにするのか、審査手続き、基準、判断根拠など、科学的な詳細内容を質問したが、大部分を非公開で要請した」と伝えた。
続けて、「判決結果も趣旨を見れば、疎通チャンネル間の信頼毀損にならない範囲内で最大限透明に情報を公開しろという趣旨の判決だと考える」として、「そのような趣旨を勘案して、政府で2つの価値がよく調和するよう対応する」と明らかにしている。
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