人気オンラインゲーム『メイプルストーリー』などの広報物に男性嫌悪表現が多数発見され、韓国のゲーム会社が謝罪に追われる事態が起きている。広報物の製作を担当した韓国のアニメーション業者も謝罪文を発表した。
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11月26日、韓国ゲーム業界によると、アニメーション制作会社のスタジオ・プリが作ったメイプルストーリーのエンジェリックバスター・リマスター広報映像に、トングの手の形が疑われる場面が登場した。トングの手の形は韓国の特定コミュニティ内で、男性の特定身体部位を嘲弄する用途で使用されることが多く、男性嫌悪表現のひとつと認識されている。
2021年にも有名コンビニの広告広報物に該当の絵が用いられて論争が起き、謝罪した経緯がある。
『メイプルストーリー』の他にも、『アラド戦記(韓国での名称はダンジョン&ファイター)』『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』『エターナルリターン』など主要ゲームでも似たような論争が発生して、各ゲーム会社は謝罪文を公示した。議論が起き始めた時点は週末の夜の時間帯だったにもかかわらず、ゲーム会社が素早く対処したという評価を受けている。
ただ、一部では過剰反応ではないかという声もある。これに対しユーザーたちは、過去に多数のゲーム会社広報映像製作を引き受けたと推定されるアニメーターがSNSを通じて「こっそり○○続けてあげる」と発言したことを挙げ、さらなる嫌悪表現を捜し出している状態だ。
スタジオ・プリは11月26日、「ゲームを楽しんでいるユーザーの方々、私たちを信じて仕事を任せてくださった業者の方々、この事態を見守っている多くの方々に物議を醸して申し訳ないとお伝えしたい」として、謝罪文を掲載した。
その後、ネクソンで『メイプルストーリー』を担当するキム・チャンソプディレクターは、公式YouTubeチャンネルを通じて緊急ライブ放送を行った。
キム・ディレクターは「私たちは、盲目的に他人を嫌悪したり、それを表わすことに一連の恥ずかしさも感じない文化、そしてそのようなことを密かに表わすことに喜びを感じる人々に対して、どれほど断固として反対しているのかという立場を申し上げることが、今日の放送でしなければならない最も重要なことだと思う」として、嫌悪表現に対して強硬な態度を示した。
続けて「現在論争になっている作家が協業したと知られた、あるいは把握したすべての映像はすべて取り下げて全数調査を進行しようと思う。直接的に関連のない協業映像だとしても、すべてが全数調査対象であり、必要な措置を取ろうと思う」と伝えた。
最後に「他人に対する嫌悪を公然と表わす文化と、その文化を享有する人々が『メイプルストーリー』を蹂躙するようなことは絶対に許さない」として強硬対応を示唆した。
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